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スポーツIT革命の衝撃

大坂なおみの試合に見た「リアルタイムデータ分析」の威力

2018/10/26 05:00

内田 泰=日経 xTECH

 第1セットが終了すると、女子プロテニス(WTA)のカロリナ・プリスコバ選手のコーチがiPadを手にしてコート内に入り、第1セットのデータを彼女に見せて第2セットに向けての戦略を確認した――。

東レ・パン・パシフィックオープン決勝の第1セット終了後、カロリナ・プリスコバ選手のコーチ(父親)がiPadを持ち込んでオンコートコーチングしている様子。大坂選手のサーブのデータを見せている(写真:SAP提供の動画の1シーン)
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 テニスの四大大会の一つである全米オープンを優勝するという、日本人初の快挙を成し遂げた大坂なおみ選手。彼女は2018年9月23日、凱旋試合となる東レ・パン・パシフィックオープン(東京都立川市のアリーナ立川立飛)で見事決勝まで勝ち進み、満員の聴衆の後押しを受けていた。

 この日の対戦相手は、元世界ランキング1位のチェコのプリスコバ選手。今年は別の大会で大坂選手が勝っており、それまでの勝ち上がりの内容から大坂選手の優位が予想されていた。しかし、大坂選手は決勝では疲れやプレッシャーの影響からかミスが多く、第1セットを落として劣勢に立たされていた。

2018年9月23日、東京都立川市のアリーナ立川立飛で開催された「東レ・パン・パシフィックオープン」の決勝戦直前の様子。左が大坂選手、右がプリスコバ選手
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 結局、この日はサーブが好調でミスも少なかったプリスコバ選手が第2セットも取得してストレートで勝利したが、コーチが彼女に見せた「リアルタイムのデータ」がその一助となったことは見逃せない。

大坂選手対プリスコバ選手の決勝戦でのリアルタイムのデータを表示したWTA公認のiPad画面。画面にあるのは、この試合での大坂選手の第2セット途中までのサーブデータ
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