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スポーツIT革命の衝撃

ドローンや5Gで映す洋上レース「未体験の迫力」

ICTが彩るウインドサーフィンW杯(中)

2018/06/15 05:00

今井拓司=ライター

(動画:富士通が提供)

 海面を切り裂くように走り出したボードは、セールが捉えた風の力でぐんぐんと加速していく。モーターボート顔負けのスピードにもカメラは遅れずに追従し、時には画面に大写しになるほど近づき、一転して後ろに引いた視点から、水平線をめがけて遠ざかる選手の姿を見守る。

(動画:富士通が提供)

 スタートラインを横一線で切った8艇が、ポツンと浮かぶブイを目指して猛烈な勢いで迫ってくる。我先にターンの態勢に入り急旋回するボードは、大量の水しぶきを跳ね上げ、海面を白く染める。気がつけば先行する1人を追う序列ができ、少しでも先に立とうと競り合う一群は、視界の果てにある次のブイへ突き進む。

 ドローンによる空撮は、スポーツ観戦の楽しみを大きく広げる切り札だ。以前はあり得なかった視野に、スポーツ本来の迫力を映し出せる。陸上から窺い知れない海上で、一望に収まらない広範囲を、瞬く間に駆け抜けるレースではなおさらだ。

何機ものドローンがレースの様子を撮影した
(写真:Professional Windsurfers Association)
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 2018年5月10~15日に神奈川県横須賀市で開かれた「ANAウインドサーフィンワールドカップ」では、ドローンを使った実況中継も試みられた。陸上や船上に置かれたカメラを補う役割だったが、撮影された映像からは、観客に未知の感動を与える可能性を感じ取れた。