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スポーツIT革命の衝撃

「ライブビューイング」ITでエンタメ化 Bリーグ新たな挑戦

2018/02/01 05:00

浅野智恵美

 これらの映像や音声などの技術は、他スポーツにも適用することが可能だという。親和性の高い競技としては、ボクシングやプロレスといったエンターテインメント性の高い屋内スポーツが挙げられた。

トラックの中で映像を制作。熊本で映像を編集・送信し、恵比寿会場で視聴(図:富士通)
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 そして第5の特徴は、観戦を盛り上げる“ファン参加型イベント”の実施だ。Bリーグのスマホアプリ「B.応援」を活用し、今回はビンゴゲームが行われた。このゲームは熊本または恵比寿会場への来場者のみ、そして試合当日だけ配信された。どの選手が最初に得点を入れたのか、など試合結果を予想する。試合終了まで観客に関心を持たせる工夫があった。

第三の収益に

 Bリーグにとって、B.LIVE in TOKYOの開催には大きな狙いがあった。公益財団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)常務理事・事務局長の葦原一正氏は次のように話す。

 「欧州や米国とは異なる日本独自の文化として、チームに応援団があることが挙げられます。みんなと一緒に観戦したい、盛り上がりたい、そういった潜在的な欲求が日本人にはあると思います。パブリックビューイングをご覧になった方も多いと思いますが、ひたすら映像が送られ何も変わらない世界が延々と続いている。そこに問題意識を持っていました」

 「今回、音や光、振動、そして双方向でコミュニケーションをする新しいスタイルを提供したいというのが我々の想いです。そういった場を技術によって提供していけることを、スポーツ界に提示したいです」

 もうひとつの狙いは、チケット収入、放映権収入に次ぐ“第三の収益”とすることだ。チケット収入に関して言えば、B1の実績では2016~2017シーズンで収容率は70%、満員の試合は244試合だった。この収容率が85%までいくとほぼ毎試合満員となってしまうため、新たな収入源を模索する必要があると葦原氏は話す。

 クラブのチケット収益はホームゲームのみで、現在はアウェーゲームで収益をあげていない。次世代型ライブビューイングは、アウェーゲームにも収益化をもたらす可能性がある。

音楽やダンスなど試合のクォーターごとにさまざまなバリエーションの演出があった。サンロッカーガールズ(Bリーグ所属・サンロッカーズ渋谷専属チアリーダー)によるダンスパフォーマンスや、ゲストである俳優・中村昌也さんとファンを交えてのフリースローイベントなど、多彩な企画が会場を盛り上げた
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 「今回、大きなチャレンジとして、あえてチケット収入をいただきました。チケットは最も安い立ち見で4500円、最も高いものでは1万7000円、チケット単価はおよそ5500円です。正直怖い部分もありましたが、結果は3時間で完売しました」(葦原氏)

 「ファンの方にきちんとした価値を提供すればお支払いいただけるという、小さな一歩を踏み出したと思っています。さまざまな技術を導入しているため、現時点ではまだ投資段階です。これがビジネスとして成り立っていくのかは、今後の研究課題だと思っています」(同氏)