記事一覧

スポーツIT革命の衝撃

AIが改善点提示、スーツ型デバイスで動作負荷を可視化

2019/04/01 05:00

森元 美稀=ライター

出典: 日経 xTECH、2019年3月26日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 日立製作所とドイツ人工知能研究センター(DFKI)は、スーツ型ウエアラブルデバイスを着用した作業者の身体負荷を定量評価し、身体の部位ごとに作業動作の改善点を提示するAI(人工知能)を開発した。模範的な動作との違いを身体の部位ごとにフィードバックするなど、作業支援や危険行動防止に向ける。将来的には、身体の動作を測定して評価するAIとして、スポーツ分野やエンターテインメント分野への応用も検討していく。

スーツ型ウエアラブルデバイスを装着した様子
(出所:日立製作所)
[画像のクリックで拡大表示]

 日立製作所とDFKIは、2017年3月に眼鏡型デバイスとアームバンド型デバイスから取得したデータを定量化し、「ねじ締め」などの作業内容を認識するAIを開発している(関連記事)。このAIは、どんな作業を実施したのか、作業内容を認識できるものだった。今回開発したAIはこれを発展させたもので、作業をどのように行ったのか、身体の動きや力加減といった作業の様子が認識可能になった。

AIによる作業動作認識と、作業者へのフィードバックによる支援の流れ
(出所:日立製作所)
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的には、2つの技術が含まれる。1つは、加速度・地磁気・角速度センサーのデータをリアルタイムに分析し、作業負荷を認識、定量評価する技術。人間の主要な動きの識別に必要な30カ所以上の関節部位の動作をスーツ型ウエアラブルデバイスで計測し、身体の各部位の状態認識モデルを個別に機械学習させたAIで解析する。

 各部位の状態が組み合わさった動作の計測データをAIで認識し、作業によって身体にかかる負荷をディープラーニング(深層学習)による時系列データ処理で定量化する。