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スポーツIT革命の衝撃

「コンパクトな守備」、FIFA分析チームが明かしたW杯ロシア大会の戦術トレンド

2019/03/27 05:00

内田 泰=日経 xTECH

日本は全体の平均より「広かった」

 Loxton氏は、ロシア大会でのブラジル代表を例に挙げた。ブラジル代表は、ボールを持っている時は965平方メートルの面積内で動いている。一方、ボールを持っていない時には、679平方メートルの面積内にいる。守備時のスペースを約2/3にしていたのだ。

W杯ロシア大会でのブラジル代表のボールを持っている時と持っていないときの陣形の比較
(図:FIFA)
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 さらに、今回参加した全32カ国のデータを紹介した。優勝したフランスは守備時に542平方メール、ちょうど各国の中間ぐらいだった。特徴的なのは、準優勝したクロアチアだ。437平方メートルで、狭さでいうとアイスランドに次いで2番目だった。一方、日本は580平方メールで21番目。全32カ国の平均より広い。 

ボールを持っていないときの陣形の面積の各国比較。最少はアイスランド
(図:FIFA)
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 一方、ボールを持っている時にフランス代表は748平方メールと、平均より少し狭くなっている。クロアチアは762平方メートルでフランス代表より少し広い。日本は802平方メートルで22番目だった。

ボールを持っているときの陣形の面積の各国比較。最少はイランで、アイスランドが2番目
(図:FIFA)
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 ではボールを持っている時と、持っていない時の差はどうか。Loxton氏は「優勝したフランスに比べると、他の国はボールを持っていない際に非常にコンパクトになって、強い敵の攻撃から守ろうとしていた傾向があることが分かる」と分析した。

ボールを持っていないときとボールを持っている時の陣形の面積の差。イランのみボールを持っていないときの方が陣形が広い。差が最も大きいのはオーストラリア
(図:FIFA)
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