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スタジアムとアリーナが拓く未来

カギは「非スポーツ利用」、いかに楽しんでもらうか

今治・横浜・沖縄発、スタジアムとアリーナの未来像

2016/09/27 14:40

浅野 智恵美

 英国で誕生したスポーツ施設イベント「スタジアム&アリーナ2016(Stadia&Arena Asia Pacific2016、以下、S&A)」(主催:英ALAD社、共催:コングレ、スペースメディアジャパン)が、神奈川県横浜市の横浜アリーナで2016年9月26日に始まった(会期は同28日まで)。

 開催初日となる9月26日、「スタジアム・アリーナの未来」と題したパネルディスカッションが行われた。パネリストは、サッカー元日本代表監督の岡田武史が代表を務める「FC今治」(四国サッカーリーグ所属)を運営する今治.夢スポーツ 取締役社長の矢野将文氏、横浜スタジアム 代表取締役社長の岡村信悟氏、男子プロバスケットボール「Bリーグ」の「琉球ゴールデンキングス」を運営する沖縄バスケットボール 代表取締役社長の木村達郎氏の3人。デモレーターは、早稲田大学 スポーツビジネス研究所 所長/スポーツ科学学術院 教授の間野義之氏が務めた。

 3人のパネリストはいずれも40代。現在、それぞれの企業が計画・運営するスタジアムやアリーナの将来構想は、国内のスポーツビジネス関係者の関心を集めている。その現状や将来構想を軸に未来におけるスタジアム・アリーナの役割について語った。

「スタジアム・アリーナの未来」では、国内で新しいスタジアム・アリーナのビジネス展開で注目を集めるパネリスト3人が登壇。それぞれの事業計画に基づくプレゼンテーションは興味深い。
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未来を左右する“非スポーツ利用時”のスタジアム・アリーナ活用

 3社のプレゼンテーションで共通点と言えるのが、試合がない日、つまり“非スポーツ利用時”にスタジアムをうまく活用する手段を考えていることだ。

 本拠地として沖縄市で収容観客数1万人規模の大型アリーナ建設計画が進んでいる沖縄バスケットボールの木村氏は「年間のうち、バスケットボールなら試合は30〜40試合ほど。それ以外の稼働日をいかに有効活用できるかが大切」と指摘する。

 「今、計画を進めているアリーナは、バスケットボール観戦に適切な観客席の配置・設計でありながら、イベントやコンサートなどにもマッチした座席設計を目指している。さらに、床をコンクリートにして広さにもこだわり、可動式の観客席にすることで、多角的なイベントを実現が可能」(同氏)という。

沖縄バスケットボールの木村氏。「観客に喜び・興奮・楽しさを与えるのがアリーナの役目。アリーナによって地元を元気にしていきたい」と意欲を示した。
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