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スタジアムとアリーナが拓く未来

超高速通信に位置情報、先端スタジアムが求めるITの条件

2018/07/27 05:00

松元 則雄=日経 xTECH/日経エレクトロニクス

 フランスの20年ぶりの優勝で幕を閉じた、サッカーW杯(2018FIFAワールドカップ)ロシア大会。今回、準決勝まで残った4チーム(フランス、クロアチア、ベルギー、イングランド)の選手が所属するクラブで人数が最も多かったのが、イングランド・プレミアリーグの強豪、トッテナム・ホットスパーFC (Tottenham Hotspur Football Club)である。イングランド代表のエース、ハリー・ケイン選手やフランス代表のウーゴ・ロリス選手など9人が所属している。

準決勝のクロアチア戦でドリブルするイングランド代表のハリー・ケイン選手(手前の白いユニフォーム)
(写真:雑誌協会代表撮影)
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 そのトッテナムは今、別の側面でも世界のサッカー関係者のみならず、スポーツビジネス関係者から大きな注目を集めている。2018年内のオープンを目指し、ロンドン市内に世界先端の「スマートスタジアム」を建設中なのだ。

トッテナム・ホットスパーFCの新スタジアムのイメージ
サッカーの試合だけでなく、米国のプロアメリカンフットボールリーグNFLがこのスタジアムで毎年公式戦を開催することを発表している。スタジアムにはビール醸造所やベーカリーなども設置される予定という(出所:HPEの資料から)

 収容人数は約6万2000人。満員の観衆がアクセスしても高速で“落ちない”Wi-Fi(無線LAN)など最新ITを装備するのはもちろん、米プロアメリカンフットボールリーグのNFLと10年間のパートナーシップ契約を結び、アメフトの世界戦略の一貫として毎年、試合を開催する予定だ。そのためにサッカー用の天然芝とアメフト用の人工芝のピッチを短時間で切り替えられる設備を用意する。スタジアムにはビール醸造所やベーカリーなども設置される。建設費は7億5000万ポンド(1090億4332万円)と見積もられている。

 このスタジアムに導入する、高密度Wi-FiなどITインフラを担当したのが米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)である。同社が2015年に買収し、大型の公共施設向けにネットワーク制御システムなどを提供するアルバネットワークス(現Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company)が、実際の導入を担当している。同社Chief Technology Officer、Asia PacficのAmol Mitra氏とVice President APACの Steve Wood氏に、最新のスマートスタジアムに求められるITインフラについて聞いた。(聞き手は、内田 泰=日経 xTECH、松元 則雄=日経 xTECH/日経エレクトロニクス)

Aruba, a Hewlett Packard Enterprise company、Chief Technology Officer、Asia PacficのAmol Mitra氏(写真左)とVice President APACの Steve Wood氏(写真右)

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