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スポーツとイノベーション

健康寿命を予測 アシックス、運動データ武器に健康増進プログラム

2019/04/05 05:00

内田 泰=日経 xTECH

AIの活用も視野

 既にアシックスは2018年に、健康経営に力を入れていることで知られるロート製薬の協力を得て実証実験を行った。100人が参加し、このプログラムを評価した。実験の結果、従来の体力テストに比べて87%が「良かった」「大変良かった」と回答し、56%が「行動変容を起こせそう」と評した。なお、ロート製薬は自社で10年以上、通常の健康診断に加えて体力測定も実施している。

 さらにアシックスでは、自社内で800人弱のデータを取得。今回のプログラムによる健康度の評価と健康診断のデータを突き合わせて、運動と健康の関係を分析している。ASICS HEALTH CARE CHECKでは、個々人のリスクの高い部分を改善するためのトレーニングを提案するが、それが本当に健康診断で効果として表れるかなどを検証したいとしている。

アシックスジャパン本社での測定の様子
(写真:アシックス)
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 ビジネス面は、2つの方向性を検討している。1つは企業に対して測定と健康増進プランを有償で提供する。もう1つは、健康増進プランと物販を結び付けるやり方だ。「具体的に、どのようにビジネス化するかは検討中だが、個人の体力データと健康診断のデータを突き合わせることで、さまざまな事業展開ができると考えている」(勝氏)。

 将来的にはAI(人工知能)の導入も検討する。体力測定と健康診断のデータを参照して健康増進プログラムを推薦する際、推薦内容の精度を高めたり、リスク予測の精度を向上させたりするのにAIは威力を発揮すると見ている。