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スポーツとイノベーション

健康寿命を予測 アシックス、運動データ武器に健康増進プログラム

2019/04/05 05:00

内田 泰=日経 xTECH

社員のデータから転倒や疼痛リスクを計算

 ASICS HEALTH CARE CHECKの大きな特徴の1つと言えるのが、非健康状態になるまでの期間や、転倒・疼痛(とうつう)リスクを、歩行年齢、体力年齢、脳活年齢を基に独自のアルゴリズムで予測することだ。通常の健康診断のように「血糖値が高過ぎます」と言われるより、「あなたの健康寿命はあと10年です」と言われる方が、健康改善に対するモーチベーションは高まるだろう。

 歩行の“健康余命”については、Tryusで取得したデータを活用する。Tryusで測定した要支援・要介護者の歩行年齢データを基に、自身の測定結果からそこに到達するまでの予測年数を推定する。

 転倒や疼痛リスクに関しては、アシックス社員のデータを元に計算する。1年に何回転倒したか、身体のどこが痛いかというデータを今回のプログラムと共に社員から取得し、計算式を構築した。具体的には、転倒経験・各部位の疼痛があるグループと、それがないグループで測定データを比較し、転倒や疼痛に関係性の強い項目に対してしきい値を設定し、各リスクを計算しているという。

 今回のプログラムでは、こうした健康に関する測定結果を基に、リスクの高い部分を改善するためのお薦めトレーニングを提案する。企業向けのプログラムなので、社員が自宅でできるトレーニングが前提だ。この辺りにも、アシックスが持つトレーニングに関する知見を生かすという。

評価結果シートの裏面。評価結果に応じてお薦めのトレーニングや健康情報などを提供する
(図:アシックス)
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 通常、こうしたトレーニングはよほど高いモチベーションや“鬼コーチ”がいないと三日坊主になりがちだが、ここには同社ならではの「特典」を用意する。プログラムを受けた人に、アシックスのシューズ、アパレルを通常価格より安く提案することも検討している。