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スポーツとイノベーション

求む「構造改革できる人材」、慶應SDMがスポーツ経営人材育成に取り組むワケ

「KEIO SDM Sports X Leaders Program2018」最終報告会レポート

2019/03/20 05:00

久我智也=ライター

構造からスポーツを変えていける人材育成

 Sports X Leaders Programでは、スポーツ経営人材が修得すべき能力として、(1)基礎能力、(2)専門能力、(3)実践能力、(4)分野横断型問題解決力、(5)国際コミュニケーション能力、の5つを挙げている。こうした定義付けをした理由を、富田氏は次のように説明する。

 「我々は、スポーツそのものの構造を変えていけるような人材を育成することが必要であると考えています。そうした人材には、ビジネスパーソンとしての基本的な能力をはじめとして、スポーツ経営に必要な専門知識、その2つを自在に組み合わせて運用していく実践能力が必要です。さらに、特定のクラブだけではなく、そのクラブが属するリーグや地域が抱える課題に対して、横断的に解決していく力も必要ですし、スポーツの世界でビジネスをしていくためには国際コミュニケーション能力も有していなくてはなりません。我々は、受講生がこれらの能力を身につけていけることを目指してプログラムを構成していきました」(富田氏)

 2018年度は4つのフェーズに分け、約150時間のプログラムを展開。受講生たちで行うワークショップや、ニューヨーク大学大学院の講師を招いての集中講義、米国を訪問してのフィールドワークなどを実施していったという。「米国への訪問は、いわゆる“視察ツアー”とは違って教えを請いに行くのではなく、ある意味“戦いに行く”ような気持ちで臨んでいて、現地の人々とも濃密な議論を展開することができました」。富田氏のこの言葉からも、プログラムに参加している人々は皆、本気でスポーツビジネスの変革を成し遂げようとしていることが伺えた。

Sports X Leaders Program2018の全体構成。現在スポーツビジネスに携わっている人や、将来的にスポーツビジネスに携わっていきたいと考える20名が集い、半年間に渡るプログラムを実施していった
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