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スポーツとイノベーション

目指すは「社会課題解決の実験場」、FCバルセロナのオープンイノベーション戦略

2019/03/11 05:00

内田 泰=日経 xTECH

エネルギー問題など社会課題に取り組む

FCバルセロナは協業相手のスタートアップなどに投資したりしているのですか。

Mundet FCバルセロナは市民クラブで、非営利のスポーツ団体です。なので、直接投資はできません。我々のガバナンスをしているのは、14万5000人のオーナー達です。私もその1人です。

最後にInnovation Hubの将来展望をお聞かせください。

Mundet Innovation Hubのビジョンは、FCバルセロナのビジョンに則っています。「いかにスポーツが世の中に影響を与えるツールになれるか」「スポーツは大きな社会課題に価値を提供できるツールになれるか」です。Innovation Hubのプロジェクトを通じて、(トップアスリート向けの)ハイパフォーマンス分野だけでなく、他の産業分野や一般社会の課題を解決する知見を強化するのが目的です。

 例えば我々は、エネルギー問題への対応を検討しています。なぜなら、FCバルセロナが試合を開催する際に、市内の電力使用がピークに達するからです。再生可能エネルギーなどの導入に関して、スタジアムで実証実験をしたりすることができます。モビリティーの改善に関与する可能性もあります。

 ヘルスケア・ウェルネスも非常に大事な分野です。アスリート向けに提供してきた睡眠や栄養の知見などを、一般の方にも提供できます。

 私が考えている5年先のビジョンは、Innovation Hubのラボが、パートナーとともにハイパフォーマンス以外の領域に対して何らかのソリューションを提供するためのハブになっていることです。