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スポーツとイノベーション

閑古鳥から完売へ、フェンシング太田雄貴会長の大改革

マイナースポーツの挑戦(上)

2019/02/20 05:00

内田 泰=日経 xTECH

大会はブランディングのツール

2018年大会の観客は、フェンシング関係者が約半分だったとのことですが、これからは新規顧客の獲得に力を入れるのでしょうか。

太田 今回、これまでフェンシングの大会に来たことがない人にリーチできたのは、2018年大会が終わってからの数々の報道によってでした。試合の勝敗だと、報道されるのはせいぜい翌日の朝刊までです。しかし、こうしたビジネスサイドの取り組みは長期間メディアに取り上げられます。そうなると、次回見に行きたいと考えている人がアンテナを張り始めます。そういう人たちのために、AbemaTVで4時間の枠を取って、フェンシングとしては初めて全種目を生放送しました。

これまでマイナースポーツはビジネスにならないと言われてきましたが、そうではないという手ごたえは得られましたか。

太田 いいえ。1年に1回賞金を出す大会を開催したり、お客さんが「最高」と思える場を提供することはできると思いますが、現段階でビジネスとして本当に回せるかはちょっと難しいと考えています。

 やはり、大会だけでフェンシング界を改革していくのは無理です。事業予算に占める大会予算は全体の10%程度しかないからです。大会は、フェンシングをブランディングしていくために必要なツールという認識を持っています。(後編に続く)