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スポーツとイノベーション

成長は海外にあり、ラ・リーガは日本から何を学ぶのか

2019/02/22 05:00

内田 泰=日経 xTECH

 FCバルセロナやレアル・マドリードといった世界的な名門クラブを擁する、世界4大サッカーリーグの一つ、スペインの「ラ・リーガ(LaLiga、リーガ・エスパニョーラ)」。誕生から90年の歴史を持ち、世界中にファンを持つこのリーグは今、新たな成長機会を求めて海外戦略を強化している。日本も重要市場の一つだ。LaLigaの日本駐在員であるGlobal Network JapanのOctavi Anoro氏と、アジア担当のAsia Communications ManagerであるJavier Casero氏に聞いた。(聞き手:内田 泰=日経 xTECH)

まず、世界トップクラスのサッカーリーグである「ラ・リーガ(LaLiga)」が、なぜ海外戦略を強化しているのですか。

ラ・リーガのロゴ
(写真:LaLiga)
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Casero ラ・リーガは試合や選手の質という点で、世界ベストのリーグの一つと自負しています。スペインでも非常に人気があり、もはや「文化」になっているとも言えます。一方で、ビジネス面では英国のプレミアリーグの後塵を拝しているのが現実です。調査データによりますが、我々は売り上げ規模では世界2位のリーグだと認識しています。

 スペイン国内のビジネスはある意味、上限に達している一方で、海外のファンは増え続けており、ビジネスの成長機会はグローバルにあります。プレミアリーグでは今から約15年も前に、海外戦略を本格的に開始しました。

Anoro ラ・リーガも近年、海外戦略を強化しています。例えば、グローバルでのプレゼンスを高めるために、人気の試合の開始時間を変更したりしています。FCバルセロナとレアル・マドリードの2大クラブが対決する「エル・クラシコ」では、2017年に試合開始を日本時間の午後9時に設定しました。それまではスペイン時間で午後8時や午後9時に開始していたのですが、それだと日本時間では午前3時や午前4時で、コアファンしか見れません。スペインの現地時間では試合開始が早めになりますが、あえてそうしたのです。

FCバルセロナとレアル・マドリードの2大名門クラブによる試合「エル・クラシコ」の様子
(写真:LaLiga)
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 ラ・リーガは2016年までに、スペイン以外に米国、中国、インド、メキシコ、シンガポールなど9カ所に支局を開設しました。日本の事務所は2017年5月に開きました。我々は「グローカル(グローバル+ローカル)戦略」を重視しています。グローバルなプレゼンスを高めるためには、現地に根付いて現地の人に会い、ニーズを拾い上げる必要があります。そのために私のような駐在員を置いているのです。

レアル・マドリードのホームスタジアム「エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ」。首都マドリードに位置し、収容人数は8万人超
(写真:LaLiga)
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