最後のダウンロード機能は、欧州サッカーなど海外の試合は時差の関係で日本では深夜の時間帯に行われることも多いため、ダウンロードして日中の時間帯などに視聴できるようにするものだ。

Jリーグ試合の撮影カメラを増強

 Jリーグの価値を高めるための投資も継続する。例えば、J1の試合の撮影カメラ構成は、従来の「PREMIUM」「STANDARD」に加え、その中間となる「SPECIAL」という3カテゴリーで展開する。PREMIUMは2017年シーズンの構成に、上手ゴール裏カメラとハンディカメラの2台を加えた18台体制。STANDARDはゴールネットカメラや上手ゴール裏カメラなど3台追加した12台体制、さらにSPECIALはSTANDARDにタッチライン沿いの移動式カメラを追加した14台体制となる。

2018年のJリーグの試合映像の制作方針(図:DAZN)
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日本プロサッカーリーグ理事長(Jリーグチェアマン)の村井満氏
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 事業戦略説明会には日本プロサッカーリーグ理事長(Jリーグチェアマン)の村井満氏が登壇し、DAZNとのパートナーシップの効果に言及した。「2017年はDAZNのサポートの下、中継映像の制作をJリーグで初めて手掛けた。これによって試合映像を自ら保有して多重活用ができるようになった。おかげさまで、2017年は過去最高の入場者数を記録し、J1の観客の平均年齢がここ数年のうちで初めて下がった」と話した。

 そして、2018年シーズンには試合の金曜日開催を始めると宣言した。「金曜開催に対して、観客動員への不安の声も上がったが、週末の試合には家族サービスなどで来れないファンもおり、一定のニーズがある。DAZNから、欧州では金曜開催がすでに習慣化されているとの情報を得て実施に踏み切った」(村井氏)としている。

 一般に「OTT(over the top)」と呼ばれるネット配信は、かつては技術的な制約から「同時に数万人以上が視聴するスポーツイベントのライブ中継は不可能」と否定的な見解も多かった。しかし、今では試合の映像コンテンツをユーザーに届けるための各種技術の改善によってサービス品質が上がり、すっかり市民権を獲得した。

 「全てのスポーツの本拠地になる」。ラシュトン氏は、放送と比較して設備投資コストが安く、さらに視聴者のデータを取得してマーケティングに活用することで、これまでにないユーザー体験を提供できるOTTがスポーツ中継でも主役になると“宣言”した。