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スポーツとイノベーション

中国は競技人口3.5億人へ、日本の先行く世界のeスポーツ

Sport Innovation Summit 2018 Tokyo報告(3)

2019/02/04 05:00

浅野 智恵美=ライター

パリをeスポーツの「欧州中心地」へ

 ペリン氏はeスポーツの現状、そしてLEVEL256の今後の展望について語った。

LEVEL256のペリン氏

 ペリン「eスポーツに対して、世間ではさまざまな誤解があります。一つは『FIFA2019』などのスポーツゲームだという誤解が多い事。もうひとつは、任天堂Wiiのようなモーションセンサーが付いているコンソールで遊ぶものだと考えられていることです。しかし、eスポーツとは、エンターテイメントとビデオゲーム、そしてスポーツをひとつにしたもので、ビデオゲーム界のすべてのマルチプレーヤー競技を含んでいます。例えば、コンソール機やスマートフォン、タブレット、パソコンなど、そういったもの全てを含んでいるのです。また、伝統的なスポーツには、サッカーやラグビー、野球など、さまざまな競技がありますが、eスポーツにもレースゲームやFPS(First Person Shooter)、カードゲームなど、たくさんの細かい分野があります」

eスポーツには消費者、ゲーマー、ブランドなど、さまざまなプレーヤーが存在する
(図:LEVEL256)
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 ペリン「フランスの人口はおよそ6700万人。そのうち500万人がeスポーツに興味を持っているとされますが、これは人口の10%以下です。200万人がeスポーツを少なくとも年に1回はプレーして、90万人が競技として参加したことがあります。これも十分大きな規模と言えますが、中国にはeスポーツ関心層が人口の15%ほど、2億人もいます。非常に大きな規模です」

フランスでのeスポーツの競技者などについてのデータ
(図:LEVEL256)
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 ペリン「eスポーツのビジネスは劇的に成長してきました。我々は戦略的に、パリをeスポーツの欧州の首都にしたいと思っています。これをどう実現していくのか。インクルージョン、価値の提供、ビジネス開発、良い体験を提供すること。そして観光の要素もありますし、複合的な要素が関わってきます。また、クラブチームをパリでたくさん作ってまとめていくこと、国際大会をパリに誘致することも考えています。こういった大会を開催すると会場に来場する人だけで2万人、全世界の視聴者はおよそ6000万人を見込めます」

 「eスポーツのイノベーションには、どのようなタイプがあるのか。それは通常のスポーツと同じです。例えば、パフォーマンス、ストリーミング、コミュニティープラットフォーム、メディア、コーチングなど、本当にたくさんあります。eスポーツは非常に早い勢いで成長しているのです。eスポーツの1年というのは、通常の7年にも相当するものだと思います」(同氏)