記事一覧

スポーツとイノベーション

湘南を元気に RIZAP、ベルマーレ起点の「健康街づくり」

2019/01/31 05:00

内田 泰=日経 xTECH

湘南をスポーツハブ化

――RIZAPはスポーツビジネスに本格参入する一方で、ヘルスケア事業にも力を入れています。例えば、健康経営をうたう企業に対して法人向けのプログラムを提供したり、自治体と連携してシニア向けに“成果報酬型”の健康増進プログラムを展開したりしています。2018年1~3月に長野県伊那市で実施したプログラムでは、参加者(39人)の89%が体力年齢で10歳以上若返ったそうですね。

松岡 伊那市のプログラムでは、体力年齢が10歳若返った人数もしくはプログラム終了後3カ月の医療費削減効果の双方を試算して、成果が高い方について自治体がRIZAPに報酬を支払う仕組みでした。これが最終形ではないですが、成果を出すことが目的なので、我々のプログラムに興味を持っている自治体が増えています。

 これまで行われてきた自治体向けの健康増進プログラムは、実施することが目的化していた感があります。我々は通常のRIZAPのボディメイクと同様、最初にカウンセリングを通じて個々の参加者の目標をはっきりさせました。このステップが重要です。当社の自治体向けのプログラムは、今では伊那市も含めて累計で10カ所以上に広がっています。ただし、自治体の場合は年度の予算で実施するので、拡大のペースは法人向けと比較すると遅いです。法人向けは開始から1年間で560社、5万人以上に提供しています。

――こうした健康増進プログラムを湘南ベルマーレのファンなどに提供するお考えはありますか。

松岡 自治体も会社の場合もそうですが、一般に健康増進プログラムを実施すると、実は健康な人しか参加しません。これでは意味がありません。湘南ベルマーレとは、いかに健康に問題を抱えている人にこうしたプログラムに参加してもらうかを議論しています。なぜなら、スポーツ観戦には健康な人も、あまり健康でない人もたくさんやってくるからです。RIZAPとして、どのようなやり方ならここに独自の価値を提供できるかを今後考えていきます。

――2018年12月には、スポーツを通じて湘南を健康、そして元気にする「湘南スポーツハブ」構想を公表しました。そこでは「日本一の健康寿命の実現」「スポーツのあるライフスタイルの浸透」「スポーツを基点としたサービス/プロダクトの創出」「スポーツアスリートの育成」などを掲げています。

松岡 湘南ベルマーレだけではなく、湘南というエリアをいかに活性化するかを考えています。RIZAPとベルマーレのアセットを活用しながら、国内外から人が集まり、経済的に潤い、そして住みたい・遊びに行きたい街No.1の実現を目指していきます。