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メトロネット、ナノティス、ファミワン――大賞は…

2016/12/07 15:30
小口 正貴=スプール

“妊娠しやすい生活習慣”をアドバイス

 最後に登壇したファミワンは、「妊活・不妊治療」に特化したソリューションを提供する。プレゼンを行った代表取締役社長の石川勇介氏はまず、「日本国内では約6組に1組の夫婦が実際に不妊治療の検査を行ったことがある」とのデータを示した。これは国立社会保障・人口問題研究所による「第15回出生動向基本調査(2015年)」から明らかになったものだ。

ファミワン代表取締役社長の石川氏
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 また、日本産科婦人科学会が公表した統計では、2014年に実施された体外受精の回数は約39万回に上る。「体外受精の件数は爆発的に増えているが、出生数はさほど増えていない。40歳を超えると出産に至る確率が10%以下になるためだ。治療している40%以上が40歳以上との現実もある」(石川氏)。そこでファミワンでは、「妊活を科学する観点で貢献したい」(石川氏)との思いから、妊活のためのパーソナライズドサポートサービス「FLIPP(フリップ) 妊娠力判断」を2016年7月から開始した。

 サービスの内容は「食事」「運動」「夫婦関係」「ストレス」「生活習慣」の5項目から100問を設定し、質問に答えながら自身の妊娠力を判断していくというもの。ただし、あくまでも“アドバイス”であり、診断・治療でないこところは最初に登壇したメトロネットと同じスタンスだ。設問に関しては、聖路加国際大学の不妊症看護認定看護師教育課程専任教員である川元美里氏が監修した。ここで収集したデータを、データ解析のスペシャリストである東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授の山崎俊彦氏が解析する。

妊活パーソナライズドサポートサービスのイメージ
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 「より多くのデータを収集し、ビッグデータ解析とAIによってアドバイスと精度向上を図っていきたい。何よりもまず、治療者が妊娠に近づくためのレコメンドの精度を上げるのが目的だ」(石川氏)。

 現在は生活習慣のアンケートをベースとしているが、先々はウエアラブルデバイスからの日常生活の生体データ、実際の不妊治療時のデータなどを融合してさらに妊娠に役立つ情報を出していきたいとする。不妊治療は時間的・身体的な問題に加え、金額的な負担も大きいことから、石川氏は専門家が監修するこうしたサービスを少しでも役立ててほしいと話した。

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