公的サービスにも民間に近い満足感が必要

岡本 利久氏 内閣官房 健康・医療戦略室 参事官

2017/06/21 07:30
小口 正貴=スプール

 「医療コンシェルジュ」の提案がありました(関連記事)。確かに、現実として医療・介護にはさまざまな民間企業や住宅、周辺サービスなどが関係しています。医療・介護の従事者だけでは完結しません。また、老後生活も公的・私的年金含めての設計になっています。現役の労働世代は「親の介護をどうしよう、親の年金をどうしよう、自分の年金はどうなるのか」といった問題も含めて実にいろんな相談ごとを抱えています。

内閣官房の岡本氏(写真:加藤 康、以下同)
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 そう考えると、悩みに対して丸ごと相談に乗ってくれて、面倒だったら代わりに行政機関やサービス業者との間も代行してくれるコンシェルジュ機能があれば役立つのではないでしょうか。まずは、民間が主導して公のお金は後からついてくる考え方のほうが、広がりがあるような気がします。

 公的サービスと民間サービスの継ぎ目は今後、どんどんなくなってくるでしょう。なぜなら、すべてを行政が提供できるわけではないからです。よって公的サービスにも「スムーズに利用できたよね」といった、民間サービスに近い満足感が求められるようになると思います。

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 一方で、これまでのように低所得層だけではなく中間層も含めた制度横断的な仕組みを作り、納税負担に納得してもらう取り組みが必要とも感じています。財政収支だけを見れば明らかに乖離していて、給付に負担が追いついていない状態です。行政は、「負担する価値は何なのか」について納税者にきちんとした説明責任を果たすべきです。

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