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効率化は可能、その先に目指す“姿”が大事

岡本 利久氏 内閣官房 健康・医療戦略室 参事官

2018/06/08 15:40
増田 克善=日経デジタルヘルス

 医療現場においても、センサーなどを駆使してさまざまなデータを収集し、患者の状態、あるいは医療従事者の業務や人の動きなどを可視化することは可能になりつつあります。重要なのは、収集したデータで何を実現するかだと思います。

内閣官房の岡本氏(写真:加藤康、以下同)
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 例えば、業務を可視化することで医療や介護現場の働き方を効率化できるかもしれません。ただし、効率化した先には目指したい医療や介護の在り方があるはずです。

 センサーなどを駆使して取得したさまざまなデータをどう評価し、どのように生かしていくか。それは、ICTでは得られない解だと私は思っています。

「次世代医療基盤法」は現場の負担低減にも

 今、私がかかわっている業務として、医療全体の質向上や医療技術の進歩のためにビッグデータの活用を促進する、いわゆる次世代医療基盤法があります。この法律の重要な点は、医療現場の方々に負担をかけることなく日本の医療ビッグデータとして集積し、活用するための制度と仕組みであることです。

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 個人情報保護に関して言えば、民間病院、国立病院機構、自治体病院などでそれぞれ根拠法が異なっていましたが、次世代医療基盤によってシンプルな一つの手続きで各医療機関が医療データを提供できるようになります。しかも、研究開発のために匿名加工して活用するという条件であれば、医療のアウトカムデータを産官学が自由に活用して医療の進歩に寄与することが可能です。

 これまで、さまざまな学会などがそれぞれの目的を持ってデータベースを構築・運用してきていますが、データ提出の方法やフォーマットが異なり、医療現場に負担をかけてきたと思います。もちろん、それぞれのデータベースの目的によって収集するデータの種類が異なるためですが、少なくとも共通する項目は次世代医療基盤法によって集積されたデータを活用できるようになり、従来のデータベースの課題の一端を改善できると考えています。(談)

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