島根県益田市で市民の血圧や尿成分を測定するワケ(page 2)

血圧はなぜ上がるのか、解明目指す

2018/12/17 15:00
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス

尿成分で食生活を評価

 参加者は、オムロン ヘルスケアのデバイスを使って、朝と晩の血圧、1日の活動量、朝の尿成分を測定している。

血圧値に応じて、レポートに異なる色のシールが貼られる(提供:島根大学)
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 血圧については、日本高血圧学会のガイドラインに従って結果をフィードバックする。リスクが高いと判定された場合は、医療機関への受診を促すようにしている。

 活動量に関しては、1日の目標値を設けているわけではないが、「運動する習慣があるかどうかを見ている」とオムロン ヘルスケア 技術開発統轄部 学術開発部 学術渉外グループ 基幹職の河野誠二氏は話す。例えば、活動量が少ない場合はデスクワークなど体を動かさない仕事をしているとみなし、血圧との相関関係を解明するのに役立てる。今後は、運動習慣がなく活動量が少ない人に関しては「日々の生活の中で体を動かすことを意識するよう呼び掛けていきたい」と益田市福祉環境部 健康増進課長 地域医療対策室長の山本ひとみ氏は語る。

活動量に関するレポートの見本(提供:島根大学)
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Na/K(ナトカリ比値)に関するレポートの見本(提供:島根大学)
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益田市福祉環境部 健康増進課長 地域医療対策室長の山本ひとみ氏
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 尿検査では、尿に含まれるNa(ナトリウム)とK(カリウム)の比率であるNa/K(ナトカリ比値)を測定する。ナトリウムは体内に水分を溜め込もうとし、カリウムは余分なナトリウムを排出しようとする作用を持つ。血圧は、水分が溜まるほど高くなるため、Na/Kの値が低いほど血圧が下がるというわけだ。

 カリウムは野菜に多く含まれるので、塩分を多く含む食品を控えて野菜を多く摂取するほどNa/Kの数値は低くなる。今回の事業では、日本高血圧学会が推奨する塩分摂取量や東北大学東北メディカル・メガバンク機構の調査結果を参考に基準を設けている。

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