医療の質向上にもつながる可能性

 機器の稼働状況の可視化によって医療の質も向上する可能性がある。例えば、同病院には超音波検査専用の部屋が複数ある。各部屋に設置された装置の稼働状況をリアルタイムに可視化し、A室の方がB室よりも回転が速いことが分かれば、B室の患者をA室に回すなどの策を講じられ、患者の待ち時間の短縮などにもつながる。

 また、各診療科での必要な機器や医療材料の必要量を可視化し、必要量が把握できれば、各診療科ではなく中央管理室と最低限のサテライトで全てを一括して管理できるようになる。診療科やフロアごとに機器を保有していると、臨床工学技士や臨床検査技師は点検する際に現場を渡り歩かなくてはならず、効率が悪く、機器の点検も頻繁にできない。中央で管理できれば、技士が常に点検を行えるため、より少ない人数で、いつでも機器を清潔でエラーが出ない最善の状態に保つことができる。

 また、点検を少ない人数で効率的に進められれば、「機器を使いたいという連絡が入った際に、手が空いた臨床工学技士や臨床検査技師が現場に届けにいくことができるだろう」と田渕氏は期待する。技師が医師とコミュニケーションを取る機会が増えれば、より上手な機器の使い方を医師に教えられるチャンスが増え、医療の質を高めることも期待できる。

 さらに、今回のプロジェクトでは、スタッフの付帯義務を減らすなどの働き方改革や、モニタリングを行うことによる個別ケアの実現なども計画している。病院経営と医療の質向上にブリリアントホスピタルがどれだけの寄与するのか、今後の展開から目が離せない。

出典:2018年11月20日 日経メディカルOnline
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