ルネサス エレクトロニクスが扱う「がじぇっとるねさす(GADGET RENESAS、通称がじぇるね)」は、主に一般向けを想定した電子工作やプロトタイピング向け開発ボードシリーズだ。このシリーズから、カメラと無線通信機能を搭載し“IoTプロトタイピングボード”を標榜する「GR-LYCHEE」について、新里祐教氏(GMOインターネット 特命担当技術分析官)が試用していく。今回はカメラ機能を中心に、実際に開発を進めていこう。新里氏はハードウエアにも詳しいネット系技術者で、メイカー活動を推進している。

 「GR-LYCHEE」での開発には3種類の方法がある。1つが、小型マイコンボードとしてお馴染みの「Arduino」と同じ、IDE(統合開発環境)を利用する方法だ。これはWindows、Macともに、「がじぇっとるねさす(がじぇるね)」のサイトから無料でダウンロードできる。サンプルも付属していて、Arduino上で開発したことがあるエンジニアなら使い勝手がよく、すぐに開発に取りかかることができるだろう。

「Arduino」のIDE(統合開発環境)。WindowsでもMacでも利用できる
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 もう1つは、英アーム(Arm)が用意するクラウド開発環境「Mbed」のWebコンパイラーを利用する方法だ。このWebコンパイラーは、がじぇるねのサイトから無料でユーザー登録、ログインすると使えるようになる。また、Arm Mbedでも端末プラットフォームとしてGR-LYCHEEが登録されており(Arm MbedでのGR-LYCHEEページ)、開発ターゲット端末として追加することでArm Mbed上のWebコンパイラーを利用して開発できる。どちらの方法も、MbedのWebコンパイラーを使ったことがある人なら問題なく利用できるだろう。

クラウド開発環境「Mbed」のWebコンパイラーを利用する開発環境。こちらは、がじぇるねのサイトでユーザー登録して利用する
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 そして3つめの開発方法が、ルネサスエレクトロニクスが提供する統合開発環境「e2 studio」を利用する方法だ。e2 studioはWindows向けに無料で提供されているEclipseベースの開発環境だ。ただし、今回の連載ではe2 studioは利用しなかった。というのも、筆者はMacbook Airをメインで利用しているうえにArduino IDEで事足りており、色々な開発環境を使うよりも1つの環境を突き詰めた方が良いと考えているからだ。

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