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JEPX便り

日経エネルギーNext

目次

  • 人体に例えれば電力市場は血流が滞った状態だ

    電力の民主化は需要家が主役

    全面自由化後、市場活性化策が奏功し、売り入札量や約定量は大きく伸びた。にもかかわらず、価格の上下動(ボラティリティ)はむしろ大きくなっている。通常、取引量が伸びれば、市場は成長し、流動性が高まるが、ボラティリティの高まりは、流動性の向上と逆行する。供給力のスムーズな移動を妨げる動きが、市場の歪みに現…

  • 7月の「100円相場」を検証する

    データで見る市場運営の晴れない疑問

    7月24、25日渡しの電力市場価格は、関西エリアで100円前後という空前の高値をつけた。その後、8月6日渡しも同様の高騰を見せた。今夏の猛暑による電力需要の上昇が大きな要因なのは間違いないが、原因は本当にそれだけなのか。各種データから検証する。

  • 相場操縦に通じかねないグロスビディングへの懸念

    東北エリア価格は、なぜ東京エリア価格に吸い寄せられたのか

    6月、東京エリアと東北エリアが市場分断するという珍しい現象が発生した。普段は同じ価格がつく両エリアの価格と約定量の差が明らかに。ここから大手電力が自主的取組の一環で実施している「グロスビディング」の影響について考える。市場価格に中立と言われるグロスビディングだが、それは本当だろうか。

  • 今夏の電力市場は「太陽光相場」に

    夜間より昼間が安い、覆る電力価格の常識

    今夏、電力価格のこれまでの常識が大きく変わるかもしれない。太陽光発電の影響が大きくなり、日中価格が夜間価格を下回る現象が顕在化し始めている。猛暑の日中に電力価格がピークをつけるという過去の常識が通用しなくなったとき、何が起きるのだろうか。

  • 電力新市場の議論で気になる混乱の種

    「人為的市場」が生む新たな裁定機会

    電力市場において複数の新市場の検討が大詰めを迎えている。しかし、ベースロード市場や容量市場など特定の政策目的を担った人為的な市場の場合、制度やルールに引っ張られ、他の電力市場との間で価格形成に歪みが生じるおそれがある。制度設計を進める政府はその影響をどこまで見通せているのだろうかーー。

  • 一変した卸電力市場、電気事業者の切実な願い

    3月相場で見えた、理想の市場の姿とは

    2月までの厳しさが一転し、3月の卸電力市場は穏やかさを取り戻した。取引量も急増し、その姿は自由化が目指す本来の市場のあり方を指し示す。市場の健全さが高まれば、需要家は自由化のメリットを最大限に享受できる。

  • 電力の「当日余剰」は自由化を脅かす

    卸市場価格が高騰しても実は電力は余っているという不思議

    今冬の卸電力市場は異様な高騰ぶりだった。にもかかわらず、電力が当日は余っていた日が少なくなかった。電力の当日余剰問題は大手電力の小売部門の利益をかさ上げし、送配電部門の収支を圧迫する。2017年10月の新ルールや新規制で解消に向かうことが期待されていたが、むしろ再燃しているおそれがある。

  • 今の電力市場は「金持ち優遇の配給制」

    1kWh当たり50円の超高値も

    新電力の多くが電力の調達手段として活用している卸電力市場がますますおかしくなっている。異様な高騰がこうも続けば、体力に乏しい新電力が力尽きる事態が現実味を帯びる。

  • 電力の容量市場は本当に国民の利益になるのか

    「社会的厚生」の経済学から考える

    経済産業省は、発電設備の固定費の一部を卸電力市場とは別の仕組みで小売電気事業者から徴収する「容量市場」を2020年に立ち上げる。供給力が安定的に確保できれば卸電力価格が下がり、「中長期では小売電気事業者の総負担は現行と同等水準に収れんする」と経産省は説明してきた。本当だろうか。経済学的に見て根拠に乏…

  • 「電力の番人」の登場を望む

    卸電力市場にもある価格の「適正水準」

    ときに異様な高騰を見せる卸電力市場。価格形成が依然不安定だ。国民生活や産業を支える基本財といえる電力の場合、本来の需給や経済環境に応じて、市場においても常に「適正価格」が提示されることが望まれる。「電力の番人」の存在が不可欠だ。

  • 西日本の異常な電力市場価格に大手電力の影

    新ルール通りに予備力は投入されているのか?

    11月以降、西日本エリアの電力価格が異常に高い。一部の大手電力がルール通りに予備力を市場に投入していないおそれがある。電力・ガス取引監視等委員会は、急ぎ事態を究明し、対応をとるべきだ。

  • 停止発電所を動かせば大手電力は儲けを増やせる

    先渡市場がカギを握るバランス停止火力の有効活用

    需要家が大手電力から新電力に移る中、大手電力が停止電源を増やす傾向が見られる。だが、これは市場活性化に逆行する動きでもある。市場に出せば買い手が現れる可能性は高い。週単位や月単位で電力取引を決める先渡市場の活性化が、停止電源を減らす観点からも求められる。

  • 大手電力の「自主的取組」は終わった

    新ルールで始まる市場活性化の新たなステップ

    電力・ガス取引監視等委員会が10月、大手電力(小売部門)に余剰電力の市場投入を促す新ルールを定めた。これが守られれば、市場の活性化は大きな前進が期待できる。市場活性化は、大手電力の“自主性”に依存したこれまでの取り組みを改め、規制当局が主導する新たな段階へと進むべきだ。

  • 廃棄すべき発電所を温存する“新市場”

    容量市場を金融理論から読み解く

    「容量市場」と呼ばれる新市場の設置の検討が進んでいる。発電設備が不足する事態を招かないよう、発電所建設に投じた費用の回収の見通しを立てやすくするのが狙いだ。しかし、設計や運営を間違えると、廃棄すべき設備が生き残り、電気料金の上昇となって需要家の負担増につながりかねない。

  • 壊れた“電力価格”は経営を狂わせる

    市場の意義は価格シグナル機能にあり

    電力市場の価格シグナル機能に狂いが生じている。各種データを分析すると、電力の本来価値は卸電力市場ではなく、「インバランス価格」により適正に反映されていた可能性が高いことが分かった。市場が価格シグナル機能を失うと、大手電力か新電力かを問わず、正しい経営判断ができなくなる。

  • 監視委員会を動かした電力市場の警告

    価格シグナルに隠れた異常を見逃すな

    電力市場における取引を監視する電力・ガス取引監視等委員会が、“市場の歪み”に関する調査開始を宣言した。「ようやく」の感は否めないが、7月の価格高騰で目が覚めたようだ。市場関係者は常日ごろから市場の価格シグナルに目を凝らし、背後に潜む異変に敏感でなくてはならない。

  • 電力市場で本当に“サボって”いたのは誰か

    制度の大前提の崩壊を無視した改正議論に待った

    経済産業省が新電力などに電力の需給管理を守らせる「インバランス制度」の改定議論を進めている。だが、小売電気事業者だけを悪者にする議論には疑問の声が上がっている

  • 油断禁物、電力市場波乱の兆し

    太陽光増加に新制度、安値安定の影で進行する不安要素

    電力需給の構造的な変化が密かに進行している。4月以降、日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格は安値で安定しているものの、この安値に慣れ切ってしまうのは危険だ。夏場の需要ピークに天候不順などが重なると、不意に「構造的変化」が顕在化し、電力相場は荒れる恐れがある。

  • 電力は余っているのに、なぜ市場価格は高い?

    「バランス停止火力」の増加が売り玉不足招く

    電力不足は起きていないのに市場価格は高騰――。冬場、電力市場では不思議な現象が起きていた。これから夏場にかけて電力需要が伸びる中、小売電気事業者は電力調達の正念場を迎えるが、市場価格が高騰する懸念を払拭できない。その背景に迫った。

  • 自由化1年目の電力市場、東電による2大事件

    相場操縦や予備力二重確保、公正とは言えない市場の現実

    日本の電力市場は多くの問題を抱えたままだ。全面自由化1年の間にも、“相場操縦”など市場を歪める事件が2つもあった。公正な市場なくして、真の自由化はあり得ない。

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