海外向けサービスなど残された課題は多い
遠隔診療の導入では、このほか実務的に検討すべき以下のような課題がある。
- ・情報セキュリティをどのように確保するか
- ・本人確認の手段、決済方法の準備
- ・通信手段、機器の確保と提供する事業者との関係
- ・保険診療にするか否か
- ・ICTを活用した病理診断の質の向上
- ・海外向けサービスの規制範囲
将来的には、在宅患者の自宅に患者撮影カメラを設置し、血圧計などを患者に装着して、定期的にデータを診療所へ送信し、訪問の有無を電子的に判断することも考えられている。様々な遠隔診療が展開されるよう、遠隔診療に関する技術の発展、臨床に基づく科学的データの蓄積が期待される。 内閣府の規制改革実施計画において厚生労働省が遠隔診療を推進することが定められており、本年度の規制改革会議のモニタリング対象となっている(規制改革実施計画の資料:PDF)。
海外向けサービスの問題点や、医療行為の範囲や医薬品の配送といった問題も派生してくる可能性もある。これらの点については、今後の連載で改めて触れることにしたい。