生保大手3社は、デジタルヘルスをこう攻める(page 2)

加速する“保険×デジタルヘルス”(下)

2017/06/26 08:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

まずはエコシステムづくりから―――第一生命保険

第一生命保険 営業企画部 InsTech推進室 課長の齋藤俊輔氏(向かって右)と同社 生涯設計教育部 マーケティング開発課/営業企画部 InsTech推進室兼務 次長の由水孝治氏
クリックすると拡大した画像が開きます

 第一生命は2017年3月、顧客の健康増進やQOL向上を支援するプロジェクト「健康第一プロモート」を始動させた(関連記事2)。顧客に寄り添う伴走型の健康増進サービスを提供する取り組みで、その第1弾が上編で紹介したスマホアプリ「健康第一」だ。テレビCMでアプリをテーマにするのは同社初の試みで、「健康領域における第一生命のブランドをいち早く確立する」(同社 営業企画部 InsTech推進室 課長の齋藤俊輔氏)ことを狙った。

 プロジェクト立ち上げに当たり、同社が重視したのは「さまざまな企業とエコシステムを形成し、新しい商品やサービスをスピーディーに市場投入できるようにする」(齋藤氏)こと。今回のアプリでは、アクセンチュア、NTTデータ、テックファーム、テック・パワー、パナソニック システムネットワークス、電通、日本マイクロソフトの7社と協力し、共同でシステムを開発した。

 このアプリで目指したのは、利用者の自発的な意識・行動変容を促す仕組みである。特に、BMI(body mass index)の改善による健康増進を実感できるようにすることを意識したという。「最初から大変なことをやってもらおうとしても、誰もついてこない。未来の自分を見てみよう、歩いてみよう、をキーワードに、未来の自分のためにできることに少しずつでも取り組んでもらおうと考えた」(第一生命保険 生涯設計教育部 マーケティング開発課/営業企画部 InsTech推進室兼務 次長の由水孝治氏)。

 テレビCMで扱った「FaceAI(フェイスエーアイ)」はそのための機能の一つ。現在の生活習慣を見直すことが未来の健康な自分をつくる、ということへの気付きを与える狙いがある。

 歩くことへのモチベーションを高めようと、スマートフォンで取得した歩数データを性・年代別の目標歩数とともに表示する機能も搭載した。スマートフォンの活動量アプリと歩数データを同期させたり、ウエアラブル端末から歩数データを取り込んだりすることもできる。毎日の歩数を記録し、目標達成状況を見える化するとともに、歩数の実績に応じてローソンで使えるクーポンが当たる抽選にも参加できるようにした。

 テレビCMの効果もあり、公開後にはヘルスケア関連の無料iOSアプリとしてダウンロード数首位にも立ったという。2017年秋をめどに、第2弾のサービスを始める考え。「健康な人だけでなく、既往症を持つ人を含めてサポートしていくことを考えたい」と第一生命の由水氏は話している。

 第一生命はこのほか、調剤薬局を巻き込んだエコシステムづくりにも取り組んでいる。2017年2月には日本調剤と業務提携(関連記事3)。健康寿命延伸につながるサービスや保険商品を共同で開発していく。

お知らせ

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング