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薬剤師の働き方を見直して医師の負担を減らそう

狭間研至氏 ファルメディコ 代表取締役 医師・医学博士

2017/02/09 17:30
伊藤 瑳恵=日経デジタルヘルス
 医療ニーズが急増する一方で従事者は増えない――。これが、2020年を考えるうえでの大きなテーマです。高齢化と少子化が進めば疾病構造も変わります。その状況に対応するためには、医療従事者の各職種の枠組みや連携の仕方を変えないといけないと考えています。

ファルメディコ 代表取締役 医師・医学博士の狭間研至氏(写真:加藤康、以下同)
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 地域での医療は主に薬物治療が行われますが、これには医師の診断と処方が必要です。慢性期の生活習慣病の患者が2週間に1度通院するたびに、医師は処方を出し続けています。医師という社会資源を本当にここに投入すべきか考える必要があると思うのです。

 医師として診察をしながら薬局の経営を行ってきた身として今必要だと感じているのは、薬剤師の仕事の見直しです。患者に薬を渡すだけではなく、渡した後のフォローアップまでできるような働き方が求められるのではないでしょうか。薬剤師が患者の状態を薬学的に読み解き、次回の処方前に医師にフィードバックすることができれば、医師の仕事の負担も大きく減ると期待できるからです。

 薬剤師という社会資源の新しい投入の仕方として2つの先進的な取り組みを行っています。1つは、2015年から始めたウエアラブルデバイスを使った患者の睡眠モニタリングです。計測データは薬局で集約し、薬剤師が睡眠の質を評価、睡眠導入剤の使用後の変化を医師にフィードバックしています。

 もう1つは、介護現場と薬局の情報共有です。例えば、介護対象者に下剤を処方した後、薬剤師は患者のお通じを遠隔で確認し、介護スタッフは薬局データから薬の変更などを確認する。こうした仕組みを検討しています。このような薬剤師の働きは非常に有益だと思います。

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 薬剤師には、医薬品の適正使用と安全の確保という2大使命があります。薬を提供した後に、患者が適正に使用しているかという安全を確保できるよう、薬剤師という社会資源の在り方を見直し、政策に反映してほしいと思います。

 ITによってさまざまなデータのやり取りが可能になると思います。ただし、それが医薬品の適正使用や安全確保に関するものならば、その受け先としては、まずは薬剤師がデータを受けとり、その後に医師にフィードバックするというのが良いのではないでしょうか。これは、日本のあとを追いかける高齢化の国をベンチマークする要素に成り得ると思います(談)。

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