ソニーから高性能の画像プロセッサーが発表された。「X1 Ultimate」(X1 アルティメイト)だ。従来の「X1 Extreme」(X1 エクストリーム)に比べて、約2倍のリアルタイム処理能力を持つという。線幅ルールを狭め、これまでは逐次処理だったのを並列処理に変え、CPUスピード、メモリーのバンド幅など、すべてに対策を施した結果だ。実際には、「2倍どころではない」(関係者)という。

図1 X1 Ultimateを発表するソニーの平井一夫社長。1月8日のプレスカンファレンス
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 そのありがたみは、動作のすべての部分に効く。まず、映像の分析能力が大幅に上がった。ソニーはオブジェクト処理を導入し、対象物の特性を分析し、その結果に基づきデータベース参照にて信号を入れ替えるという動作をしている。X1 Ultimateでは分析力が上がり、精密になった。葡萄の映像では、X1 Extremeではそれは「葡萄」とは分かる段階だったのが、X1 Ultimateではその中のひとつの粒の形や質感、立体感まで分析することが可能になった。

 また、X1 Extremeのオブジェクト処理はコントラストだけだったが、X1 Ultimateでは超解像のオブジェクト処理が加わった。ここで、コントラスト付与と超解像動作を同時に行うことで、より高い精細感を得ている。というのも、画質理論的にはコントラストと解像感の間には深い関係があるからだ。コントラストが低いと、解像力(画素数)を高くしてもあまり効果はない。そこで、X1 Extremeでは「HDRリマスター」(SDRをHDRに変換)によるコントラスト付与と超解像動作を同時に統合的に(互いの動作を絡ませるように)行う。

 実にX1 Ultimateの効果は刮目であった。ソニーブースでは、2つの展示があった。1つが、2つの4Kの有機ELテレビである。2プロセッサーの効果を見比べるデモンストレーションだ。ディテールへの突っ込み、細部までの立体感、生命力、そして色の輝きなどにおいて、X1 ExtremeとX1 Ultimateの間には極めて大きな違いがあった。写真を掲示するので、確かめよう。

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図2 X1 Extreme(左)とX1 Ultimate(右)。細部の明確さ、質感が違う
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図3 X1 Extreme(左)とX1 Ultimate(右)。材質感と色の違いに注目

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