弘前COI、なぜここまで脚光を浴びるのか(page 2)

「最先端と泥臭さ」の両立で挑み続ける寿命延伸

2016/10/22 13:30
小口 正貴=スプール

カゴメ、花王、ライオン、イオン、楽天…

 そのため「人々の行動を喚起するために地べたを這った泥臭いことも含め、いろんな関係各方面の方たち、ある意味で青森県という特異なフィールドを実験の場としながらトライしている」(村下氏)。

 青森県内のほとんどの市町村と連携して健康への啓蒙活動を推し進めるほか、産業サイドでは20社以上の企業が参画。ビッグデータ解析を担うGEヘルスケアをはじめ、カゴメ、花王、ライオン、協和発酵バイオ、エーザイ、NTT東日本、イオンリテール、楽天など多種多様な業種から参加しているのも特徴だ。

 例えばカゴメは抗酸化物質、ライオンは口腔環境、花王は内臓脂肪など、それぞれの得意分野で蓄積してきたデータがある。そうしたデータと組み合わせてさらに深掘りしたデータ解析を実践する。

 「実際の社会実装として、事業化に向けての取り組みも重要だ。蓄積したデータをそれぞれの企業が得意な分野で解析して、岩木を中心に民間のサービスを組み合わせてパッケージ化していく。例えば腸年齢をチェックするサービス、認知機能を予測するサービス。健康KPIをシミュレーションするサービスなどが考えられるだろう」(村下氏)。

 一方、「イオンや楽天は関係ないのではないかと言われるが、生活者と接点を持っていることは非常に重要。そうした企業とコラボしながら、社会を変えていく取り組みを一緒に行っている」(村下氏)。イオンとはモール内をウォーキングすることでポイントが貯まる仕組みを構築したり、楽天とは減塩・高血圧予防レシピを作成・公開したりしている。

 これまでの解析の成果としては、認知機能低下の予兆アルゴリズムとして筋力、敏捷性、貧血、睡眠などと認知機能の関連性が見えてきた。とりわけ握力の低下が全体の運動機能低下に影響がありそうだとの結果は、久山町研究との突合でも判明したため、「この関連性をより深く掘り下げてやっていきたい」(村下氏)とする。

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