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内閣官房、「次世代医療基盤法」への理解と協力を訴え

2018/11/05 09:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

 内閣官房 健康・医療戦略室 参事官の田中謙一氏は、「デジタルヘルスDAYS 2018」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のカンファレンスに登壇し、2018年5月11日に施行された「次世代医療基盤法」の必要性をあらためて説明した。その上で、患者(国民)や医療機関、データ利活用を考えている企業などに対しての協力を訴えた。

内閣官房 健康・医療戦略室 参事官の田中謙一氏
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 そもそも次世代医療基盤法は、2017年5月に施行された改正個人情報保護法におけるオプトアウト(個別同意を必要としない情報の第三者提供)禁止に対する特例として立法されたもの。同法は、なぜ必要なのか――。田中氏は、その背景として次の3点を挙げる。

 全国規模で利活用できる医療関連データとしては20年以上を費やして電子化された診療報酬明細書(レセプト)データがある。しかし、診療行為の実施内容であり、診療行為の実施結果(アウトカム)に関するデータの利活用ができなかったことが1点目だ。

 第2は、日本は医療機関が民間中心で、保険制度も分立しているために医療データが分散保有されていること。したがって、患者を軸にした時系列データや複数の医療機関のデータをつなぐ仕組みはなく、質の高いデータ利活用が困難だった。

 第3は、改正個人情報保護法で病歴などが要配慮個人情報に位置付けられ、患者の同意なしに第三者提供が禁じられたことである。唯一提供できる手法として、匿名加工情報という考え方が設けられた。しかし、「医療機関が自ら患者情報を匿名加工して第三者提供することは可能だが、訴訟リスクを含め、全責任を医療機関が負うことになる。また、各医療機関で匿名加工すると、複数の医療機関や時系列での名寄せができない」(田中氏)。

 これらの課題を解決するための仕組みとして創設したのが、次世代医療基盤法というわけだ。

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