AIで社会課題を解決する

 最後に登壇したのは、エクサウィザーズ AIプロダクト部 ケアグループ アカウントマネジャーの馬越孝氏。超高齢化社会に対して、同社は「AIを利活用したサービス開発による産業革新と社会課題の解決」を掲げている。

エクサウィザーズ AIプロダクト部 ケアグループ アカウントマネジャー 馬越孝氏
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 介護人材の不足によって施設や家庭におけるケアの負担は高まっており、さまざまな問題が発生している。これに対してエクサウィザーズは、「まずはケアする側とケアされる側のコミュニケーションが『人間らしくできているか』という哲学を導入し、それをAIで支える」(馬越氏)というアプローチで臨んでいる。

 具体的には、フランス発のケア技法「ユマニチュード」を教育・研修に取り入れてケアスキルの向上を図るとともに、ITやAIを活用した教育ツールを導入し、研修の様子などを撮影した動画をAI解析することで教育効果の向上にも努めている。この仕組みを採用した福岡市のケースでは、被介護者の行動・心理症状が良好になったのはもちろん、介護者の負担感も軽減される結果が得られたそうだ。

 現在は、動画解析からさらに踏み込んだ仕組みとして、動画を用いた遠隔コーチングの仕組みやAIによるコーチング支援の実証実験も始まっている。VRを用いた学習支援にも取り組んでおり、「ひとつでも多くの課題を最新技術で解決していきたい」と馬越氏は胸を張る。

 社会保障費の増大や労働人口の不足に対する取り組みにおいては、福岡市と一緒にモニタリングを進めており、「どれだけのインパクトがあるのか」を数値化することも進めている。それを踏まえた上で、AIによる動画の解析やAIコーチングによる普及などにも自治体とともに取り組んでいき、「一つひとつ、課題解決にチャレンジしていく」と馬越氏は締めくくった。