睡眠でネガティブな休退職をゼロに

 3番目は、O:(オー)の坂東夏樹氏が登壇した。同社は、体内時計を可視化する睡眠分析支援サービス「O:SLEEP」を提供しており、「会社が、個人の健康をつくる世の中へ」をコンセプトに、メンタルヘルス不調や生活習慣病の予防、労働生産性向上、労災防止の実現を目指している。

O: 坂東夏樹氏
[画像のクリックで拡大表示]

 厚生労働省のデータによれば、国民の1/5にあたる2300万人が不眠に悩んでいるほか、寝不足が4000万人、睡眠薬の常用者が500万人にもなるとのこと。この状況を踏まえると「不眠症は国民病」(坂東氏)といえる。そこでO:は、睡眠や健康を守る上で大事な指標として、「実時間」ではなく「体内時計」(=メラトニンの分泌量)に着目して「O:SLEEP」を開発した。

 近年、メンタル面に起因する休退職者が急増していることから、O:SLEEPは「睡眠でネガティブな休退職をゼロにする」を目的にサービスを展開している。企業向けのEAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)や本質的な組織改善サービスも増えているが、こうしたサービスが採用するアンケート形式では取得データの主観的で精度が低いという弱点がある。一方、O:SLEEPは睡眠データを利用することから、「客観的かつ潜在的に個人や組織の隠れた課題を発見できる」と坂東氏は解説する。

 O:SLEEPは、iOS用アプリをiPhoneに入れて利用する。アラームをセットして枕元に置いて寝ると、ベッドの揺れを検知して睡眠を計測する。さらに、朝起きるとその睡眠をもとに最適なアドバイスやコーチングをしてくれる。また、人事や労務担当が利用する管理システムでは、睡眠データから生産性やメンタルの傾向などを分析して部署単位でチェックできる。坂東氏は、O:SLEEPの強みとして「睡眠×○○データ」を挙げ、「出退勤やレセプト、健診と組み合わせることで、健康費用の削減などにつながる」と説明した。