弘前大学 教授・COI副拠点長(戦略統括)の村下公一氏は、「デジタルヘルスDAYS 2018」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のカンファレンスに登壇。弘前大学COIの“これまでとこれから”について講演した。

弘前大学 教授・COI副拠点長(戦略統括)の村下公一氏
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 弘前大学COIは、2013年から弘前大学を中心に活動する「革新的イノベーション創出プログラムCOI STREAM」の一つ。COI(Center of Innovation)とは10年後のあるべき社会や暮らしの実現に向け、課題に対して産学連携で研究を重ね、社会実装を目的とする取り組みである。弘前大学COIでは「健康ビッグデータと最新科学がもたらす“健康長寿社会”」をビジョンに掲げる。

 健康長寿に着目したのは、青森県が日本一の短命県かつ深刻な少子高齢化に悩んでいるためだ。「健康に関する課題を抱えており、イノベーションを起こしやすい地域。徹底して住民の健康に関する意識と行動を変えていく」(村下氏)。こうした強い意思のもと、この6年間で地域住民や企業、全国各地の大学や自治体を巻き込んでさまざまな改革を実践してきた。

 健康ビッグデータのもととなるのは、2005年から始めた「岩木健康増進プロジェクト」。もともと弘前市岩木地区住民の生活習慣病予防と健康の維持・増進、寿命の延長を目指して企画されたもので、1000人を対象に2000項目にわたる網羅的データを14年間継続的に収集してきた。村上氏は、「頭のてっぺんからつま先まで、認知関係の脳に関するデータ、運動・体力に関するデータ、腸内細菌、ゲノムなどをすべて網羅した2000項目のビッグデータがある。ここ6年の間にビッグデータ解析も進み、社会実装に向けて着々と準備が進んでいる」と語る。