唾液を使って歯の健康度を診断、ライオン

2015/10/01 12:13
神近 博三=日経デジタルヘルス
ライオン 事業開発部部長の和田啓二氏
ライオン 事業開発部部長の和田啓二氏
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 ライオン 事業開発部部長の和田啓二氏は2015年9月30日、東京ビッグサイトで開催中の「デジタルヘルスDAYS」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のオープンシアターに登壇、「ヘルスケア事業を通じた社会への貢献~生活者の意識改革と口腔ケアによる健康の実」と題して、オーラルケアや機能性食品といったライオンのヘルスケアビジネスへの取り組みを解説した。

 ライオンのオーラルケア事業は、1896年発売の「ライオン歯磨」から120年近い歴史を持つ。30年ほど前には、スポンサーしていた当時の人気番組「8時だよ全員集合」の最後で、コメディアンの加藤茶に「歯磨けよ!」と毎週呼びかけさせて、子供たちに歯磨きの習慣を定着させたこともあるという。

 2015年には、歯と口の健康を高めるために使用済み歯ブラシのリサイクル事業も開始した。消耗品である歯ブラシは本来、1カ月に1本は交換することが望ましい。だが、実際は「年間3本ほどしか使われていない」(和田氏)。そこで、歯ブラシの交換頻度を上げるために、回収した使用済み歯ブラシの重量に応じて参加者にポイントを付与。そのポイント数に応じて、歯ブラシをリサイクルしたプランターなどのプラスチック製品と交換したり、教育支援・地域支援プログラムに寄付したりできるようにした。

 オーラルケアに長年取り組んできたライオンだが、国民皆保険制度を前提に健康にお金をかける意識が少ない日本では、難しい面もあるという。病気は自分がかかるまでは他人事であり、かかる前に生活習慣を改善しようとはなかなかしないためだ。そこで、各種の啓発活動や「LDH(ライオン歯科衛生研究所)産業歯科健診」の集団歯科健診の活動を通じて、「予防歯科」の環境整備に取り組んでいるという。

 最近では、歯の齲(う)蝕、歯周病、口腔清潔度などを唾液を使って短時間で判定する「多項目唾液検査システム」も開発した。痛みなどの自覚症状が出る前の歯の治療は、患者にその必要性を納得してもらうことが難しい。だが、このシステムの検査結果を患者に見せれば、口腔内の健康度を客観的に理解してもらえる。大手薬局チェーンのマツモトキヨシが一部の店舗で、同システムを使った唾液検査サービスを近々開始する予定だという。

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