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東大病院で見えた、糖尿病アプリの効果

東京大学大学院 医学系研究科の脇氏が講演

2016/09/20 09:50
赤坂 麻実=日経デジタルヘルス
脇氏
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 東京大学大学院 医学系研究科 健康空間情報学講座の特任准教授である脇嘉代氏は、「医療ビッグデータ・サミット2016秋」(2016年9月14日、主催:日経デジタルヘルス)において、同講座で行った糖尿病患者向けアプリのランダム化比較試験(RCT)などについて講演した。

 ICT医療を研究する東大の健康空間情報学講座では、糖尿病患者向けに生活習慣の改善や糖尿病の自己管理のためのアプリ「DialBetics」を開発した。血糖値や血圧、歩数などの計測値に対して自動応答するもので、リスクの高いデータは「ドクターコール」として医師に転送するシステムである。東大の工学部と共同で開発しており、例えば、食事の記録に関しては、撮影画像を認識して料理を提示し、ユーザーの入力を補助する機能も備えた。

 脇氏らは、このDialBeticsを使って、東京大学医学部附属病院(以下、東大病院)の2型糖尿病患者を対象にしたランダム化比較試験を行った。参加者54人を測定(DialBetics利用)・非測定(非利用)の2群に分けて、3カ月間のHbA1cなどの変化を比較するというものだ。

 試験の結果、体重や血圧、血糖値、運動などを記録した測定群では、食生活で食物繊維を多く摂取し、炭水化物は減らすなど行動変容が見られ、空腹時血糖値や収縮期血圧などが試験前より改善する傾向があった。被検者のアンケートからは、毎日の測定と測定結果へのフィードバックが、生活改善につながっていることが分かったとする。「医薬の試験は投与が終われば効果もなくなるが、行動変容が起きると、実験後も効果が続きやすい」(脇氏)。

 一般にヘルスケア用ライフログアプリは継続性が課題になりがちだが、「主治医が勧めたということで、今回の試験では一般のアプリよりも継続率が高かった」(脇氏)という。健康空間情報学講座では、患者の要望を踏まえて「DialBeticsPro」を開発中。インスリン未使用の2型糖尿病患者を対象に、先進医療Bとして申請している段階という。

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