専門家が“私専用”の動画を選ぶ

 リハビリコーチの具体的な使い方は次の通り。まず始めに、作業療法士と理学療法士、言語聴覚士などの専門家がビデオチャットを通じて利用者の現状を把握し、目標を聞く。カウンセリングが終わった後に、専門家がアプリ上で利用者ごとのリハビリ目標と課題を設定する。

 利用者は、数百種類用意されている動画の中から専門家が選んだものを見ながら、1日およそ20分間のリハビリに励む。週に1回または2回、アプリを通じてどういう改善が見られたのかなどのカウンセリングを受けることができる。利用者のモチベーションを維持するために、「リハビリテ―ションの効果もわかるようなアプリにすべく開発を進めている」と早見氏は話す。専門家側では、利用者がきちんと動画を見たかどうかを管理できるようになっている。

 なお、あえてアプリに実装したのは、「手先のリハビリテーションになる」(早見氏)ためだ。ただし、利用者の使いやすさも考慮して、将来的には指を使わずにスマートフォンやタブレット端末を操作できるようなツールの開発も視野に入れているという。

グローバル展開も視野に

 オンラインでの動画配信は、脳梗塞を含む脳血管疾患のリハビリテーションのみならず、「慢性疾病患者へのアプローチや予防にも活用できるのではないか」と早見氏は期待する。同社が運営するリハビリセンターには海外からの患者も多く訪れるといい、オンラインならではの特徴を生かしてグローバル展開も視野に入れたいとした。現在は、専門家が利用者に合わせた動画を選んでいるが、今後はビッグデータを蓄積し、AIによって動画配信を行うことも考えているという。

 社会保障制度でカバーできる部分もある一方で、その隙間に当たる領域も大きくなっていることを早見氏は指摘する。その一つが、同社が提供している保険外のリハビリというわけだ。「新しいサービスを通じて世の中の役に立っていきたい」と同氏は語る。