2016年6月20日、高性能コンピューター(HPC)関連技術の国際会議「ISC High Performance 2016」がドイツ・フランクフルトで開幕した。そのオープニングセッションで、スーパーコンピューター(スパコン)の処理性能ランキング「TOP500」が発表され、中国National Supercomputing Center in Wuxiの「Sunway TaihuLight」がLINPACKベンチマークで93PetaFLOPSを達成して世界1位に躍り出た(図1、発表資料)。これまで6回連続でトップだった「Tianhe-2(天河2号)」の33.86PFLOPSを大幅に上回った。Tianhe-2は2位で、理化学研究所の「京」は5位だった。

図1 「Sunway TaihuLight」がトップに
中央がNational Supercomputing Center in WuxiのHaohuan Fu氏。右はプレゼンターのLawrence Berkeley National Laboratory、Deputy DirectorのHorst Simon氏。

 Tianhe-2がIntel社のXeonとXeon Phiを使っていたのに対し、Sunway TaihuLightは中国で独自開発したプロセッサー「SW26010」を使う。動作周波数は1.45GHz。1プロセッサーで1ノードを構成し、256ノードで1スーパーノード、4スーパーノードで1キャビネット、40キャビネットでシステム全体という階層構造をとる(図2)。全体のノード数は4万960。コア数は合計1064万9600と、1000万を超えた。1ノードあたりの処理性能は3TFLOPSで、システム全体の理論上のピーク性能は125.4PFLOPSである。

図2 Sunway TaihuLightの概要
University of TennesseeのJack Dongarra教授が、同システムを解説したレポートを発行している。

 メモリー容量は1.31Pバイト。ノード間をつなぐインターコネクトは独自開発。消費電力は15.37MWで、消費電力当たりの処理能力は6GFLOPS/Wと電力効率が高い。実際、今回からTOP500用の計測結果から算出することになった、単位消費電力あたりの性能を比べる「Green500」でも、Sunway TaihuLightは3位に食い込んだ。

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