“看護師版Uber”をうたうサービスが始動

医療者の働き方にも“シェアリングエコノミー”を

2017/06/07 08:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス
登壇した宇陀氏
クリックすると拡大した画像が開きます

 ユニファイド・サービス 代表取締役会長兼CEOの宇陀栄次氏は、「第11回 ITヘルスケア学会学術大会」(2017年5月27~28日、名古屋市)のランチョンセミナーで講演し、2016年に立ち上げた医療ITベンチャー、フォー・ユー・ライフケア(4U Lifecare)の取り組みを紹介した。

 宇陀氏は、クラウドサービス大手の米Salesforce.com社の日本法人社長を長く務めた。現在は、2004年に立ち上げたユニファイド・サービスの会長と、フォー・ユー・ライフケア代表取締役社長、さらに東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のチーフ・テクノロジー・イノベーション・オフィサーを兼務している。

 フォー・ユー・ライフケアで取り組むのは、ITを用いた医療人材の活用や働き方改革だ。例えばここに来て、看護人材の不足に応えるマッチングサービス「なでしこナース」を立ち上げた。アプリによる配車サービスUberのような「シェアリングエコノミーの仕組みがこれからますます重要になる」(宇陀氏)と考えて開発したもので、目指す姿は“看護人材紹介のUber”という。

医師も看護師も救う

 このサービスでは、看護師資格を持ちながらも現場を離れた潜在看護師の職場復帰を、ITで支援する。短時間・短期から始められる仕事を、モバイルサイトでマッチングする形だ。すでに実証段階に入り、看護師の登録も始まった。

 フォー・ユー・ライフケアは、ITなどを用いた医療の新しい姿を提唱している医療法人社団鉄祐会 理事長の武藤真祐氏が代表取締役副社長兼COOを務める(関連記事)。宇陀氏は長くIT業界に身を置いてきたが「医療はやりたくないと考えてきた。儲けを目的にすべきではなく、面倒くさい分野だとも考えてきたからだ」と明かす。だが、医療人材の活用や働き方改革をITで支援することで「医師が楽になり看護師も重労働から解放されるのなら、それは望ましいことだと考えるようになった」という。

 東京五輪組織委員会のチーフ・テクノロジー・イノベーション・オフィサーとして、スポーツへの期待も語った。ITなどを活用して「スポーツをより面白くすることで、一流選手だけでなく国民全体がスポーツを楽しむようになり、これが医療費低減にもつながる。スポーツを活用することで、年間6兆円の医療費削減につながるとも試算されている」とした。

■変更履歴
記事初出時、宇陀栄次氏の氏名の一部に誤りがありました。お詫びして訂正します。

お知らせ

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング