いよいよ開幕、災害時の医療にITは…

2017/05/28 08:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス
会期初日のパネルディスカッションの様子
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 「第11回 ITヘルスケア学会学術大会」が2017年5月27日、国立病院機構 名古屋医療センター附属名古屋看護助産学校(愛知県名古屋市)で開幕した。学会テーマは「ITヘルスケアのこれから ~在宅、災害医療からAIまで~」。高齢化に伴う在宅医療のニーズや巨大地震などの災害に、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)をはじめとするITでどのように応えるか、に焦点を当てる。

 会期は5月28日までの2日間で、一般講演のほか、「地方創生とITヘルスケア」「AIと認知症」「医療分野におけるモバイル・IoTとセキュリティ」「地域包括ケアにおける薬局の役割」と題する4つのシンポジウムなどが開催される。会期2日目には市民公開講座も企画されており、トヨタ自動車が自動車の安全や自動運転技術に関して講演する。

 会期初日の午前には、開会式に続いて「災害とIT」と題するパネルディスカッションが開催された。登壇者の1人、名古屋第二赤十字病院 医療情報部長の岸真司氏は、名古屋地区6病院による電子カルテデータの共同遠隔地バックアップシステムと、それに基づく災害時医療情報閲覧システム「REMEMB’R」を紹介した。

 REMEMB’Rは大規模災害時に、複数の病院間で診療情報を相互閲覧できるようにすることで、患者の過去の診療情報に基づく医療を維持することを目指したシステム。災害発生時に、ノートパソコンやタブレット端末を使って、自院や他院の電子カルテのバックアップ情報を閲覧できる。2013年に運用を開始し、災害訓練の機会を活用して動作・運用検証を行ってきたという。REMEMB’Rのような災害対応システムの活用に向けては、定期的な動作テストや広報、平時から運用を検証できる仕組みが必要だと、岸氏は指摘している。

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