1. はじめに

 「フレキシブルディスプレーといえば有機EL」という認識が世の中の多数を占める中で、この5月に開催されたディスプレー分野で最大の学会「SID 2016」(2016年5月22日~5月27日、米国サンフランシスコ)では、フレキシブル液晶の発表が目立った。ここでは、日本と台湾を代表する2社の講演内容を紹介する。

2. ジャパンディスプレイのフレキシブルTFT液晶1)

 ジャパンディスプレイ(JDI)はSID 2016のシンポジウムで、フレキシブルTFT液晶ディスプレーを発表し、展示ブースでは試作品のデモを行った。液晶はIPSモードである。ここでは、発表論文の概要を報告する。

2.1 フレキシブル有機ELとプラスチック液晶の比較

 表1に、2種類の液晶ディスプレーとフレキシブル有機ELディスプレーの比較を示す。比較した項目は、輝度、色再現範囲、コントラスト比、フレキシビリティー、曲面、信頼性および視野角である。現在、フレキシブルディスプレーの主流である有機ELは、信頼性を除く項目の全てが良好(Good)もしくは優れている(Excellent)だが、信頼性は劣る(Fair)。一方、プラスチック液晶は、フレキシブル有機ELに比べ、信頼性に優れることが期待できるが、視野角が狭いのが欠点である。

表1 2種類の液晶ディスプレーとフレキシブル有機ELディスプレーの比較
JDIの提供資料。

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