中国企業の存在感は、LiBの部材市場にも表れてきた。2014年までは、日韓の電池メーカーがコスト低減を狙って安価な中国製部材の採用を拡大させてきた。それが、2015年以降は中国xEV市場の拡大を背景に、中国の電池メーカーとの取引を増やしている部材メーカーが目立ち始めた。

 一方、かつて主要4部材(正極材、負極材、電解液、セパレーター)の市場で高いプレゼンスを有していた日本メーカーは、内需拡大を受けた中国勢に押され、年々シェアを低下させている(図3)。

図3 LiBの主要4部材における国別シェアの推移
[画像のクリックで拡大表示]

 中国のxEV市場拡大の恩恵を受けられていない背景の一つは、中国政府の補助金政策の動向がある。加えて、部材メーカーには従来の日韓電池メーカーへの供給に引き続き注力する姿勢や、中国セルメーカー向けでも組むべきパートナーを慎重に見定める姿勢が目立つ。新エネルギー車の補助金政策次第で中国xEV市場における日韓電池メーカーの存在感が増せば、日系部材メーカーの出荷増に繋がる可能性もあるが、先行きについては不透明感が拭えない。

 中国市場以外では、2017~2018年にかけて北米や欧州での排ガス規制実施により日欧米の自動車メーカー各社から新規xEV車種の上市が予定されており、日韓電池メーカーに紐づく形で日系部材メーカーの需要増に繋がる可能性があると考える。