2016年10月の宇宙ビジネス通信をお届けします。世界では、巨大な宇宙旅行機や火星移住の大きな構想のニュース、日本では、宇宙活動法案の成立に向けた動きがありました。

1位「中国、20人乗りの宇宙旅行機の開発計画を発表」

 中国は、20人乗りの宇宙旅行機で宇宙空間まで上昇し、無重力飛行を経て地上に帰還するという世界で最も多くの乗客を乗せる宇宙旅行の構想を発表したと、ニュースサイト「New Scientist」が報じました(New Scientistのニュース)。この構想を発表したのは、中国最大のロケット製造事業者の中国運載火箭技術研究院(CALT)です。

 CALTの宇宙飛行機は、有翼型で機体の後方部にロケットエンジンを搭載しています。固体のブースターなど補強エンジンは使わず、液体メタンと液体酸素を使用するといいます。打ち上げられた機体は最大時速マッハ6に達し、高度100km程度まで上昇し、2分間の無重力飛行を行うそうです。今後は、さらに推力を増強し、無重力飛行の時間を伸ばすとしています。無重力飛行の後、グライダーのように滑空飛行で空港に着陸します。宇宙飛行機の大きさは、翼端幅が12メートル、機重は100トンになります。また、宇宙旅行機は50回繰り返して使用することが可能だといいます。

 New Scientistの報道によると中国CLATのHan Pengxin氏が、「飛行試験は後2年で完成する」と発言したとしています。2020年までに実際のペイロード(積載量)を模擬した状態での飛行を完了させ、安全性を確認した後で実サービスを開始する見込みだそうです。ただし、実現可能性に疑義を唱える専門家もいるといいます。

 中国は、米国と同様に宇宙事業においても規模の経済が働き易い事業環境にあります。今後中国は、さらに多くの壮大な構想を打ち立て、宇宙事業で世界トップを争う存在になるのもそう遠くはないかもしれません。

中国CALTが構想する20人乗りの宇宙旅行機のイメージ
(出所:News Scientistホームページ )

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