テクノサポートオーテス代表、ワールドテック講師の岡本邦夫氏
ねじを軽視したトラブルが日本企業で後を絶たないと言う。
[画像のクリックで拡大表示]

 ねじ締結のトラブルに悩まされる技術者が一向に減らない。「技術者塾」において「決定版!トラブルを回避する自動車部品のねじ締め」〕の講座を持つ、テクノサポートオーテス代表、ワールドテック講師の岡本邦夫氏に、ねじのトラブル事例を3つ紹介してもらった。(聞き手は近岡 裕)

──【トラブル事例 1】
 ある部品の締結にボルトを使っていた。あるときコスト削減のために、より低コストな表面処理を施した新しいボルトに変更した。この新しいボルトを、従来と同じ締め付けトルクの管理値で部品に締結したところ、軸力不足となり、ボルトにゆるみが発生してしまった。
 このトラブルの原因として考えられるものは何か。また、トラブルを防ぐためにどのような解決策を採ったらよいか。



原因:ボルトに施す表面処理を変えたことにより、新しいボルトの表面の摩擦係数が変化した。そのため、必要な軸力が得られず、ゆるみが生じた。

解決策:表面処理を変えた新しいボルトに対し、軸力と締め付けトルクの関係を測定し直す。これにより、新しいボルトで必要な軸力を得るための締め付けトルクを明確にし、締め付けトルクの管理値を変更する。