防災・減災関連技術とは、自然災害による被害を抑止し(防災)、災害の影響をできる限り軽減する(減災)ための技術です。地震や天候による災害が多いこともあり、防災・減災関連技術は、日本で特許出願が多くなされている技術分野となっています。例えば、地震の揺れを低減する免震技術などは、日本が多くの特許出願を行っている技術区分です。

 特許庁は「平成26年度特許出願技術動向調査」において、防災減災関連技術に関する特許出願動向や研究開発動向を調査し、その実態を明らかにしました(特許庁による調査レポートの概要(PDF形式)はこちら)。本稿では同調査の主要部分を紹介します。

観測・予測、予防、被害対応、情報統合化を対象に広く調査

 図1に本調査の技術俯瞰図を示します。防災減災関連技術は大きく、次の4項目に分けられます。

(1) 地震や気象などの自然災害の観測、災害発生のメカニズム解明、災害発生やそれによる被害状況を予測するための観測・予測技術
(2) 災害発生前に自然災害に対する抵抗力、復元力、耐久力などを構造物・自然環境にあらかじめ付与しておく技術や、二次災害として発生する停電への対策などの予防技術
(3) 自然災害が発生した場合に被害を最小限にとどめ、早期復旧を目指す被害対応技術
(4) 観測・予測、予防、被害対応の各技術分野から得られる情報を統合化ならびに共有化することによって、防災・減災機能を一層効果的にするための情報統合化技術

 本調査では防災・減災関連技術を、上記の観測・予測技術、予防技術、被害対応技術、情報統合化技術に分け、それぞれ、理学から工学、さらにエンジニアリングにわたる、幅広い技術分野を含みました。

図1 本調査の技術俯瞰
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!