1人分の好きなコーヒーを選べる時代に
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 私はコーヒーが好きですが、コーヒー通と言えるほどではありません。ただ、学生時代までは、米国に住んでいた伯父が定期的にコーヒーの缶を送ってくれましたので、ほとんどインスタントコーヒーというものを知らずに成人しました。社会人になって初めてインスタントコーヒーというものを飲んだ時には、なんと粉臭いものだと思った記憶があります。

 米国へ出かけるようになって、アメリカ人が大変なコーヒー好きであることを知りました。仕事中はもちろん、車の運転中や、会議中でも、自分のカップやポットを手放しません。ヨーロッパ人から見ると、アメリカ人は野蛮であるという理由になっています。会社のオフィスやホテルなどは、たいてい大型のコーヒーメーカーが設置されていて、いつでも飲めるようになっています。

 ただし、コーヒーの味に関しては鷹揚で、アメリカンコーヒーといえば、中身が薄くて量ばかり多いことの代名詞になっています。それでも、カフェインについては気にする人が少なくないようで、多くの場合、レギュラーの他にデカフェ(カフェイン抜き)コーヒーが用意されています。

 その大味なアメリカンコーヒーの文化が変わろうとしています。誰が始めたのか知りませんが、米国では「K-Cup」と呼ぶカートリッジ式のコーヒーメーカーが急速に広まってきています。これは、アイスコーヒー用のガムシロップが入っているようなパッケージに、カップ一杯分の挽かれたコーヒー豆が封入されており、このカートリッジを専用のコーヒーメーカーにセットしてスイッチを押せば、1分足らずでお好みのコーヒーが一杯だけ出来上がるという寸法です(もちろんカップは、あらかじめ排出口にセットしておかなければなりません)。

K-Cup専用のコーヒーメーカー
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 つまり、このコーヒーメーカーであれば、家族や職場のコーヒー嗜好が違っていても、個々に対応することができるわけです。

 かつてのコーヒーメーカーといえば、まことに大ざっぱな道具で、タイマーなどを除けば、エレクトロニクスが入り込む余地などはありませんでした。しかし、新しいカートリッジ式のコーヒーメーカーは、様々な機能が付けられ、エレクトロニクスの塊のようになっています。

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