国が普及目指す「高齢者見守りセンサー」の凄さ

2016/12/19 07:00
村松 謙一=日経ヘルスケア
出典: 日経メディカルOnline,2016年12月14日 , (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

※「日経メディカルOnline『記者の眼』より

 近年、センサー技術を用いた高齢者見守りシステムが相次いで登場しています。その特色や仕組みは製品によって様々で、介護サービス事業者が安全性の確保や職員の負担軽減を目的に導入するケースも出てきました。

 こうした「見守り型IoTシステム」は、政府の「日本再興戦略2016」にも普及促進を図る技術として盛り込まれており、人手不足が慢性化している介護現場では2017年にも普及に弾みがつきそうです。

高齢者の動きを感知しメールで通知

 小型センサーで自宅にいる高齢者の生活を見守るシステムの一例が、(株)Z-Works(東京都新宿区)が開発した「やさしい手LiveConnect」(写真1)です。複数の小型センサーを居室に設置し、高齢者や要介護者の生活情報を24時間365日、自動収集します。異変を早期に発見できるほか、ケアの効率化にもつながります。

写真1 (株)やさしい手が2016年7月に提供を開始した「やさしい手LiveConnect」 専用ウェブサイトで高齢者の生活状況を確認できる。開発は(株)Z-Works。写真提供:(株)やさしい手
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 センサーは、心拍計(心拍数、呼吸数、離床・寝返りを検知)、動作検知(人の動きや室内の照度・温度・湿度などを検知)、そしてドア利用状況の検出(ドアや窓の開閉、照度などを検知)の3種類。これらのデータを自動的にクラウドに送り、時系列に沿って見やすく処理した結果を専用ウェブサイトで確認できるようにしました。「いつも起きる時間に動きがない」「夜中に玄関のドア開閉センサーが反応した」など、あらかじめ設定しておいた“通常とは異なる条件”に合致した事態になると、家族や介護職員などにメールで通知してくれます。

 2016年7月には、在宅介護サービス大手の(株)やさしい手(東京都目黒区)が同システムの提供を開始しました。利用の初期費用は8000円で、月額料金は1800円(センサー1台込み、以降1台追加ごとに400円)。必要があれば月1500円で通信機器(ルーター)も貸し出します(全て税別)。

 同社はまず、自社の在宅介護サービスの利用者を中心に販売しますが、今後、自社および他社が運営する有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの各居室に設置することも検討するそうです。介護職員が頻繁に居室を見回る手間を省ければ、介護負担の軽減にもつながります。

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