パルスオキシメータの2015年(page 2)

発明者・青柳博士と振り返る

2015/12/28 10:30
久保田 博南=ケイ・アンド・ケイジャパン 代表取締役社長(医工連携推進機構 理事)

5波長理論への挑戦が続く

 第2の演題は、「パルスオキシメータの精度向上」に関わるもの。これが現在の博士の研究のメインテーマだ。

 端的に表現すれば、現在のパルスオキシメータのほとんどが2波長を使用しているに対し、この方式では5波長を使用している。理論上では、現在のパルスオキシメータの精度が±2~3%であるのに対して、±0.5%まで向上させられるという特徴がある。

 博士の話によれば、この理論に関わる正式論文の提出を準備中とのこと。ぜひ早い時期に提出できるようにとお勧めした。同時に、近未来において、高精度のパルスオキシメータの早期実現を強く期待したいという話もした。

真の「第2世代」

 2015年6月、青柳博士にIEEE(米国電気電子学会)から「IEEE Medal for Innovations in Healthcare Technology」のメダルが授与された。受賞理由は、“For pioneering contributions to pulse oximetry that have had a profound impact on healthcare.”となっており、「ヘルスケア分野へ顕著なインパクトを与えたパルスオキシメトリーによる先見的貢献」というものだった。

IEEEメダル
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 この受賞は「第1世代(2波長)」に対してのもので、「第2世代(5波長)」に対してのものではない。ところが、世間一般では、いくつかの会社から「第2世代」と銘打つ商品が販売されている。そこで博士は、前述の国際シンポでの5波長技術に関する講演で、あえてそれを‟REAL SECOUND GENERATION PULSE OXINETRY”と語ったようだ。すると、一瞬、会場にどよめきが起きたという。

 博士は、この5波長技術によって再びIEEE賞を獲得したいと意気込む。こう話す目は、少年のそれのようにすがすがしかった。

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