リスクマネジメントの本質を問う医工連携(page 3)

東日本大震災から6年、今考えるべきこと

2017/03/06 10:00
久保田 博南=ケイ・アンド・ケイジャパン 代表取締役社長(医工連携推進機構 理事)

参入が難しいといわれる医療機器業界だが…

 近年では、全国各地で「医工連携」をキーワードに、医療機器業界に夢を抱いて参入する企業が増えてきている。

 しかしながら、企業として生き残りをかけ医療業界に活路を見出そうと夢をもって参入しても、商品化までには法律の壁が高く、開発を断念する企業も多発しているのが現実の姿だ。医療機器を専門に扱わない企業にとっては、医療機器業界の基本となるタームさえ理解するのが難しい。

 例えば、「製造業」「製造販売業」「販売業」「QMS」「ISO13485」「ISO14971」など、医療機器業界に籍を置く者にとっては当たり前ではあっても、それらの理解からのスタートを強いられる。さらに個別の製品に対する要求事項や、表記事項など細かいルールについて知識がないままでの参入は、単独での参入はほぼ不可能に近い。

 そんな中、医療機器周辺設備に着目し、医療機器にさらなる安全性を付与したのがこの地震対策機器だ。開発した製品は、法規上の医療機器ではない。しかし、いのちに関わる重要な機器の安全性を高めるために、真のリスクマネジメントを実施し、医療現場の安心を得る製品となった。

 まさに、医工連携の手本のような事例であり、目の付けどころが違う、ベンチャーの参入事例としてうってつけの製品だ。医工連携や新規参入、そしてQMSやリスクマネジメントの本質を見直すきっかけを示してくれる好例でもある。

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