特集

米中間選挙の影で、再エネ政策が大きく進展も

住民投票と知事選でRPS義務量の拡大に大きな支持

2018/11/21 17:23
Junko Movellan=ジャーナリスト
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中間選挙とともに知事選と住民投票

 11月6日に行われた米国の中間選挙では、民主党と共和党の上院・下院での議席割合の行方が話題を集めた。実は、この選挙では、太陽光発電を含む再生可能エネルギー政策の今後に直接的に影響する各州レベルの住民投票と知事選挙も並行して実施された。

 これまで米国の太陽光発電を含めた再エネ導入の主な牽引役はRPS(再エネポートフォリオ基準=Renewable Portfolio Standard)だった。RPSは、全ての電気事業者または電力小売事業者に対して、電力販売量の一定割合を再エネ電源から供給することを義務付ける制度である。RPSは州レベルで法律化され、現在29州とワシントンDCで実施されている(図1)。

図1●米州別のRPS義務量
(出所:Berkeley Lab)
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 米国ではさらなる「低炭素化」または「脱炭素化」を目指し、さらには、昨年6月のトランプ大統領の「パリ協定からの離脱」表明などにより、多くの州でRPS義務量の引き上げなど、州レベルでの気候変動対策を強化する動きが強まっている。

 実際、ハワイ州では既に「再エネ100%」を義務化する法案が成立しており、カリフォルニア州でもRPSを「2030年までに60%」に引き上げ、さらに「2045年までにゼロ・カーボン電力」義務が、今年9月に可決されたばかりである。

 RPSは主に州議会で法律化されるが、コロラド州では、2004年11月に米国で初めて住民投票によってRPSを設定した。同州の住民が署名を集めて請求を行い、 法律案を提案し、その賛否を問うために住民投票を行う「住民投票制度の発案(イニシアチブ)」の仕組みを活用した。

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