伸びる東南アジアでの生産

 近年コスト削減のために、中国のセル・モジュールメーカーは生産拠点を台湾からマレーシア、タイ、ベトナムなどの東南アジアへ移転した。そのため、台湾の世界生産シェアが低下し始めた。

 SPVマーケットリサーチによると、2014年には台湾のシェアは23%だったが、2016年には15%まで下がった。2015年以降、ADと反補助金関税の徴収により中国および台湾のセル・モジュールには関税が適応され、その影響でマレーシアの世界市場における太陽電池出荷量のシェアは2016年には12%を占めるまで拡大した。

 中国や台湾のメーカーは、関税を避け、人件費などのコストを削減し、政府のインセンティブを利用するため、ベトナムとタイで生産し始めた。中国メーカーの中には、生産設備を中国からタイまたはベトナムに移転させたケースもある(図3)。

図3●東南アジアにおける太陽光パネルの国別出荷量シェア
(出所:SPV Market Research)
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 SPVマーケットリサーチによると、2011~16年にかけ、太陽電池の出荷量における中国の年平均成長率が26%だったの対して、台湾は21%、マレーシアは34%、韓国は137%、ベトナムは220%、タイは1334%となっている。

 これらの国はすべて米国が発動した今回の「セーフガード措置」の対象となっているので、今後米国での太陽電池の輸入傾向にまた変化が起こる可能性は高い。