2015年11月から2016年第1四半期にかけては、iPhone 6s/6s Plusの需要不振を受けた生産調整が行われた。これにより、関連する部品や部材の発注数量は大幅に引き下げられた。バリューチェーン企業は第1四半期、季節性の需要減は見込んでいたものの、調整幅は想定を大きく上回った。結果として多くの企業が2015年10~12月期の決算発表時、売り上げや利益の見通しを引き下げた。

 ただし、第1四半期の影響はほとんど「数量」のみで説明できる水準だ。急激かつ大幅な調整ではあったが、値下げ要求は限定的だったと見られる。

 しかし、第2四半期以降は状況が変わる可能性が高い。我々の数量見通しが正しければ、第2四半期のiPhone関連部品・部材需要は、各社の生産能力を大きく下回る。加えて、第3~第4四半期の生産ピーク期も前年同期比でマイナス(プラスになる期間はわずか)と予想されることから、生産能力がフル稼働になる可能性は低いだろう。

 第2四半期以降は数量面の影響を引き続き受けることに加え、韓国Samsung Electronics社や中国ブランド、デザインハウス(IDH)などへの大幅な増販で工場を埋められない企業は、工場稼働率の低下を余儀なくされる公算が大きい。足元で十分な在庫調整を行えていない企業や、第2四半期の数量増を期待して高めの稼働率を維持している企業は、すぐに在庫圧縮を行うべきだと考える。在庫を抱えたまま第2四半期に突入すれば、価格面でより大きな譲歩を余儀なくされる可能性が高いだろう。

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